内容説明
火や水の暴威、紙魚の襲撃、無法な製本屋や身勝手な書物蒐集家…愛する書物を破壊する「敵」に怒りの炎を燃やす著者が、天災人災の様々なエピソードを集め、自身の体験も交えながら軽妙洒脱に綴った英ヴィクトリア時代のベストセラー。書誌学の先達庄司浅水や寿岳文章らによって紹介され、わが国でも高名な古典的名著、待望の初完訳成る。
目次
第1章 火の暴威
第2章 水の脅威
第3章 ガスと熱気の悪行
第4章 埃と粗略の結果
第5章 無知と偏狭の罪
第6章 紙魚の襲撃
第7章 害獣と害虫の饗宴
第8章 製本屋の暴虐
第9章 蒐集家の身勝手
第10章 召使と子供の狼藉
著者等紹介
ブレイズ,ウィリアム[ブレイズ,ウィリアム][Blades,William]
1824~90。書誌学者。初期印刷本(およそ1500年までに印刷された書物)の研究に力をそそぎ、英国初の活版印刷業者ウィリアム・キャクストンの伝記・書誌を作成して、その研究史に不朽の足跡をのこした
高宮利行[タカミヤトシユキ]
1944年、東京生れ。慶応義塾大学文学部教授。慶応義塾大学とケンブリッジ大学の英文学博士課程修了。専攻分野は中世英文学、書誌学、デジタル書物学。現在、慶応義塾大学人文科学メディア研究センター(HUMI)所長、ゲスナー賞(書誌学)選考委員、シェフィールド大学名誉文学博士、ロンドン好古家協会フェロー
高橋勇[タカハシイサム]
1973年、東京生れ。慶応義塾大学文学部助手。慶応義塾大学大学院を単位取得退学。ケンブリッジ大学にて英文学博士号を取得。専攻分野は近現代英文学、ファンタジー、中世主義
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感想・レビュー
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たま
唐橋史(史文庫~ふひとふみくら~)
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