内容説明
シイタケ、マツタケ、サルノコシカケ、冬虫夏草、ツキヨタケ等々、身近なきのこから珍菌、薬用・有用きのこ、毒きのこまで、古今東西に幅広く集めたきのこの話題をまとめて紹介する、きのこ好き必見の好著。
目次
遠くて近いきのこたち(仙人の妙薬?ブクリョウの話;光るきのこの話;山姥の髪の毛の正体は? ほか)
きのこの味わい今昔(庶民の知恵が広めた、シイタケづくり;松の気のかたまり、ショウロの話;キクラゲ、その食毒は木に従う ほか)
きのこをめぐる文化史(ツュンベリーと日本のきのこ;アメリカによる日本の菌類調査;きのこの漢字 ほか)
著者等紹介
根田仁[ネダヒトシ]
1957年東京に生まれる。1980年東京大学農学部林学科卒業。1982年農林水産省林野庁林業試験場(現・独立行政法人森林総合研究所)に勤務。きのこの分類・栽培などの研究に従事。現在、きのこ・微生物研究領域きのこ研究室主任研究官
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
志村真幸
0
著者は農林水産省林野庁の林業試験場でキノコの研究に従事していた人物。 農村文化社(プランツワールド)の雑誌『特産情報』に連載された文章をまとめたもの。 キノコについて、主として中国や日本の古文献から紹介している。江戸の百科事典『和漢三才図会』にツキヨタケが光る話が出てきたり、マンネンタケの中国・日本での珍重の歴史が語られたり、『徒然草』にコウタケへの言及があったり、江戸期の『類聚名物考』にマツタケ狩りの際にこっそりよそから買ってきたものを「植えて」おくことが出ていたりと、興味深い話題が満載だ。 2018/12/09