内容説明
内乱、処刑、裏切り、疫病、諸物値上り…。百年戦争下の殺伐とした世をしたたかに生き抜く人びとの姿と時代の息づかいを鮮やかに伝え、ジャンヌ・ダルクの目撃証言を含むことでも知られる、貴重な史料の全訳。
著者等紹介
堀越孝一[ホリコシコウイチ]
1933年東京に生まれる。東大西洋史の学部と大学院で歴史学を学ぶ。堀米庸三先生に師事してヨーロッパ中世史に分け入る。茨城大学、学習院大学など、多くの大学で教鞭を執る。通算して2年半ほど、パリに住む。2004年3月、学習院大学を退職して、現在、同大学名誉教授。日大文理学部大学院講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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j1296118
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短い引用でだけ(主にジャンヌ・ダルク関連本で)何度か接して来た パリの住人/パリ一市民/名無しの権兵衛 の手になる『日記』、その1418年分まで。 日記本文よりかなり長い註での、「なんでこう訳したか」のくだりやちょくちょく横道に逸れる語り遊び冗談突っ込みが一々愉快。 畏れ知らずのジャン殺害、トロワ協定、ジャーン・ダールが含まれるだろう二巻が待ち遠しくもあり、ゆっくりご自愛しつつやって欲しくもあり2016/06/29
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百年戦争中の日記。王や貴族との距離が近いこと、年がら年中争いがあることに驚き。さて、この本の注は最悪で、このせいで10年間積んでいた。本来の注の範囲を遥かに超え、他の写本?間違いの指摘、訳者感想、果ては寒いギャグ(p271最後)まで、とにかく長く脱線しすぎ。です/ます調とだ/であるは混在だし、元の著者を権兵衛と読むセンスも受け付けない。総じて、著者のための注であり、読者のための注は3割程度。しかも飛ばすと本文読むのに困る。「パリの住人の日記の翻訳日記」とでもしてはどうか。この著者の本は今後極めて警戒せねば2025/03/06