内容説明
中世後期の祝祭、賭博場、娼家、刑場などに、「名もなき人びと」の足跡をたどり、厳しい時代をしたたかに生きぬいた、その姿を活写する、新しい日常史の試み。
目次
第1章 「名もなき人びと」と当局(当局の色あせた規範―共同体の遊びと人びとの欲求;中世後期の世論―「名もなき人びと」によるお偉方の品定め)
第2章 教会と「名もなき人びと」(教会の教えの権威;都市と教会;教会と世間―教会荒しの証言)
第3章 都市(一四〇〇年頃の都市を歩く;中世後期の都市における「名もなき人びと」の生活―その秩序と限定条件)
第4章 犯罪と刑罰(暴力と慈悲;中世後期における刑罰制度の発展)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
塩崎ツトム
11
特に感じ入ったのは、当時の貧困層の人々の、現代以上のすさまじい格差にさらされ、身もだえして、野垂れ死にするさま。苛烈な職業差別もあったし、下男は最低の賃金で、女性はさらにその下の収入しかなかった。都市の空気は人を自由にするとは一体なんだったのか(そもそもそういう意味ではないが)。貧困のつらさを訴えることわざばかりがあまりに多いが、こんな格差を見せられつつ今より狭い都市で肩を寄せ合っていて、当時の人々の心の荒廃を憂う。2026/02/14
嘴
1
中世ヨーロッパでの一般人の日常生活についてまとめた本。識字率がとても低い時代での娯楽、宗教、刑罰などがガッツリとまとめられ、ファンタジー小説の元ネタの時代がどういうものだったかがよく分かる本。非常に面白かった。庶民が領主と対等に話し合いをしていたり、教会がそれほど豊かでなかったりするのは意外だった。2015/12/06
陽香
1
200503252015/05/09




