内容説明
中世後期の祝祭、賭博場、娼家、刑場などに、「名もなき人びと」の足跡をたどり、厳しい時代をしたたかに生きぬいた、その姿を活写する、新しい日常史の試み。
目次
第1章 「名もなき人びと」と当局(当局の色あせた規範―共同体の遊びと人びとの欲求;中世後期の世論―「名もなき人びと」によるお偉方の品定め)
第2章 教会と「名もなき人びと」(教会の教えの権威;都市と教会;教会と世間―教会荒しの証言)
第3章 都市(一四〇〇年頃の都市を歩く;中世後期の都市における「名もなき人びと」の生活―その秩序と限定条件)
第4章 犯罪と刑罰(暴力と慈悲;中世後期における刑罰制度の発展)