内容説明
全集未収録の珠玉の随筆9篇、未発表稿1篇、女性との往復書簡、英国博物館宛陳状書など、新資料を満載。
目次
新聞随筆(山の神とオコゼ魚;西説婦女杜騙経序品;悪眼〈イヴル・アイ〉の話;巡礼と蟹との話;田辺湾内神島のワンジュについて;令息漫筆;訳本源氏物語の普及について;鶏の話 断章;喜怒自在)
未発表稿(我が命の早使い;南方熊楠多屋たか往復書簡;英国博物館理事会宛陳状書;未発表英文論文)
感想・レビュー
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roughfractus02
10
本書は柳田國男との交流の契機となった「山の神とオコゼの話」(1911.3.24-5.6『牟婁新報』)に始まる日本の新聞掲載された9本のエッセイと、未発表のエッセイ、書簡、英語論文を収める。英語原文で収録された3つの論文は、石や真珠から生まれた子供が成長する伝説と仏舎利が各地に増えるという現象との関係、蜃気楼が「蜃」という動物の吐く息という中国の伝説と遠く海に消える船を見送る側の虚しさとの関係、亀やサメに乗る伝説の地理的範囲の調査のように、世俗の現象から伝説を「科学的」に説明していく、という傾向が見られる。2022/11/20
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