出版社内容情報
世界のあらゆる宇宙樹神話、聖樹神話を訪ね歩いて、樹木や森というものが、どれほど古代人の精神生活の中で大きな役割を果たしているかを、恐るべき該博な知識をもとに説いている.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』79頁、より)
内容説明
宇宙樹・聖樹・神木―樹木をめぐる神話・伝承の宝庫。「この世界は一本の樹によって支えられていた」樹木にまつわる神話・伝説を世界各地に訪ね歩き、膨大な知識の披瀝により樹木崇拝の謎を解明する。
目次
第1章 地球の中心に
第2章 神秘の梯子
第3章 神託のオークの樹
第4章 樹液の魔術
第5章 神樹の死と再生
第6章 聖なる森と樹木の魂
第7章 妖精の森
第8章 果実、神話と歴史
第9章 エデンの園から十字架の樹へ
著者等紹介
藤田尊潮[フジタソンチョウ]
1958年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程満期退学。現在、武蔵野美術大学助教授。パリ第4大学DEA取得
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sibafu
1
世界各国の樹木に関する神話を集めた本。読むのが大変な一冊だけど、前半が特に興味をそそられた。シャーマニズムや毒キノコを食べてトランス状態になるなど。訳者のあとがきによると、著者のジャック・ブロスは覚せい剤?にハマりすぎて一時期精神病院に入院していたらしい。元は小説家でのちにエッセイや植物関連の本を書いた作家。一部にフレイザーの『金枝篇』が引用されていることがきっかけで、『金枝篇』を読み始めた。2013/01/21
すがし
1
なかなかどうしてセリグマンの「魔法」と並べて語ることができるくらいの質量を誇る奇書である。該博な知識に支えられた内容は重厚で資料として極めて有用であり、穏やかな知性に裏打ちされた文体は瞑想的で示唆に富む。良書である。2009/06/12
コウ
0
これは手元に置いて常に読み返してみたい本ですね。インスパイアされまくりでした。★★★★☆2009/05/11