内容説明
お馴染みのシイタケ、マツタケ、日本のトリュフ・イボセイヨウショウロ、猛毒のドクツルタケやカエンタケ、冬虫夏草サナギタケ、発酵食品に欠かせないキコウジ、身近な黒カビ、天然色素を生産する酵母などなど。日本の菌類(きのこ・カビ・酵母)から、日本人と深い関わりを持ち、学術的にも重要な100種を厳選。それぞれの菌の魅力を41名の専門家がオールカラーで紹介する、驚きと発見が詰まった本!
目次
タマゴタケ
イボテングタケ
ベニテングタケ
テングタケ
タマゴテングタケ
ドクツルタケ
ホテイシメジ
ナラタケ
アスペルギルス・ニガー
キコウジ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やま
15
日本菌学会が選んだキノコを初めとする菌類百選です。写真と平易な解説で分かりやすいです。菌に対するそれぞれの書き手の思いが詰まっていて興味深い1冊でした。キノコ関係の本をどれだけ読んでも、キノコは覚えられません。毒キノコの中毒事例を読むと、素人はうかつに手を出すもんじゃないですね。2021/01/27
豆茶
9
きのこ以外にカビとか酵母も載っていますが、何といっても致死性猛毒を持つきのこたちの解説がインパクト大。特にタマゴテングタケやドクツルタケ等アマトキシン類の毒成分を持つものの中毒は、『悲惨を極める』『凄絶』とか。腹痛、嘔吐、下痢などの典型的な食中毒症状がいったん回復…と思わせて、実は体内では着実に『内臓の破壊』が進行、数日後には肝不全、及び腎不全で死に至る。ドクササコは『地獄の苦しみ』。添えられた中毒者のチョコレート色のバナナみたいに膨れ上がった手の写真が怖い。手足の先端に『焼け火箸を刺されるような→2023/10/16
ぴょんpyon
2
日本を代表する菌類を100種選定し、1種1ページでそれぞれの専門家が解説。選定にあたってかなり苦労したのではないか。身近な栽培きのこや優良な食菌をはじめとして、毒きのこ、麹かび、植物病原菌、冬虫夏草、日本固有種・絶滅危惧種、生態がおもしろい菌寄生菌、糞生菌(ケカビ)、日本が研究をけん引した担子菌酵母などなど……。見事なバランス感覚だと思う。記述のおもしろさのほかに、なぜこの菌が選ばれたのか考えてみると良いかもしれない。2022/09/30
y
1
日本菌学会が選定した日本を代表する菌類が100種類掲載されています。 学会メンバーが執筆しているのですが、控えめな表現の中にも菌への想いが行間から伝わってきました。 何より写真がすべてカラーで美しいです。2020/10/12
kaz
1
図書館の内容紹介は『食用きのこや毒きのこ、発酵食品に欠かせないコウジや身近な黒カビ、天然色素を生産する酵母…。日本人と関わりが深く、学術的にも重要な日本の菌類100種を厳選し、41名のプロフェッショナルがオールカラーで紹介する』。毒キノコかどうか、見た目では本当にわからない。また、もともと食用キノコだったものが、実は有毒であることがわかった等の事例もあるとか。素人が勝手に判断するわけにはいかない。 2020/10/12