内容説明
植物は歴史とどのように関わってきたのだろうか?古代から身近で聖書や神話に登場するナツメヤシ・オリーブ・ブドウ・バラから、ヒマワリ・ジャガイモ・パイナップルなど大航海がもたらしヨーロッパを変えた花や作物、さらには19世紀大英帝国におけるラン・シダ・シャクナゲ・針葉樹の植物ブームとそれを支えたプラントハンターの活躍など、40余種類の植物を通して意外な歴史が見えてくる!
目次
1 聖書と神話の植物―古代からの草木(最古の栽培植物 ナツメヤシ;平和と勝利を運ぶ有用樹 オリーブ;太陽神アポロンの聖木 ゲッケイジュ ほか)
2 ヨーロッパを変えた植物―大航海がもたらした植物と花のルネサンス(太陽の花;ヒマワリとマリゴールド;オレンジのために温室を;パイナップルへの狂騒 ほか)
3 プラントハンターの世紀―大英帝国の植物熱(窓辺の鉢植えを変えた南アフリカの花々;オオオニバスが水晶宮を建てた!?;ヴィクトリア朝のシダ狂い ほか)
著者等紹介
遠山茂樹[トオヤマシゲキ]
1953年宮城県生まれ。早稲田大学教育学部卒業、明治大学大学院文学研究科西洋史学専攻博士後期課程単位取得満期退学。明治大学、玉川大学、千葉大学などの非常勤講師を経て、東北公益文科大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アナクマ
31
ヴィーチ商会(プラントハンター群)19世紀の針葉樹ブーム。英国のクリスマスツリーは1840年から普及。意外に新しいのだな。イザベラバードの通訳・伊藤鶴吉は、オオシラビソを英国にもたらしたハンター・マリーズとも仕事をした。ジャイアントセコイアが発見されたのもこのブームの流れ。◉リンネは、緑茶と紅茶、それぞれ別々のチャノキがあると誤認していた。◉チリの雪山ジャイマ山と、その山麓に群生するモンキーパズルツリー(チリ松。ラジアータパインとは別物)の威容。この目で見たいものがまた増えた。2019/11/20
saba
2
イエスの入城を迎えるナツメヤシ、アポロンの月桂樹、チューリップバブルにジョゼフィーヌのバラ。聖書や神話、歴史に登場する植物の絵や写真が満載。聖ポール大聖堂のパイナップル…知っていたら昨冬ガン見してきたものを…。語源の話もたくさんあって超面白かった。マリーゴールド=カレンデュラ≒カレンダーにチューリップはターバンとの混同とかもう本当に面白い。この情報量でオールカラーでこの価格はかなりお得な気がする。。2020/11/25
笹波
0
興味を惹かれた項目のみつまみ読み。《チョコレートを運ぶ少女》及びマンセリーナのことは知っていたけれど、描かれているメイドの正体には驚き。時間のある時に再読したい。2021/05/22