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内容説明
19世紀末、パリの新興歓楽街モンマルトルの風俗とそこに生きる人びとの哀歓をシニカルな視点で描き出し、ポスター作家としても有名なロートレック。画家が遺した600通余の書簡から、自作についてのコメントや創作にかかわる記述を選りすぐり、作品とともに集成したオリジナル画文集。
目次
1864‐86 画家になるまで
1887‐91 職業画家への始動
1891‐98 モンマルトルの光
1899‐1901 最期の日々
著者等紹介
藤田尊潮[フジタソンチョウ]
1958年生まれ。早稲田大学大学院博士課程満期退学。パリ第4大学博士課程単位取得退学。現在、武蔵野美術大学教授。専門は20世紀フランス文学、フランソワ・モーリアック、サン=テグジュペリなど(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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ちーず
1
映画「ミッドナイト・イン・パリ」「ムーラン・ルージュ」を鑑賞し、気になった人物の一人として読み始めました。アーティストは苦労をして、自ら破滅に向かう人生が多いなあと思いました。特に、見た目による影響は大きかったのではないかと。絵と説明が離れているので、少し読みにくかったように感じましたが、絵を見るだけでも楽しめました。2021/04/27
xuxu
0
自作について触れた書簡を使って、ロートレックの画家としての歩みをたどる本。画家本人の書簡が多数紹介されているのが珍しい。ただし芸術観がうかがえるものは少ない。そういうことはあまり語らない画家だったらしい。それだけに自らの芸術観を明らかにした部分は興味深い。人間への関心、安易に新奇性を求めず真実を追求すること。改めて作品を観賞すると頷けるものがある。この芸術観はどう形成されたのか。中世にまで遡る貴族の家柄、両親の不和、脚の成長不全、アルコール依存症。死期を悟った彼は身辺を整理し母のもとへ。伝記から探りたい。2019/05/02