山の神と日本人 - 山の神信仰から探る日本の基層文化

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784896919998
  • NDC分類 387
  • Cコード C0039

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆうゆうpanda

43
俳句の兼題「山焼」で検索してこの本を借りた。本格的な論文だった。現在も行われている阿蘇山や若草山の山焼きとは趣が違うものだった。縄文時代頃からの山と人との関わりについて述べられていた。地域によって差異があること、研究者によって諸説あることを片寄りなく載せているので私の読解力では要約しきれない。気になる方はWikipediaで「焼畑農業」「照葉樹林文化」などを調べてね。明治以降の政策により山との付き合い方が大きく変わった。山を命の源として畏れ敬う心が祭礼などを通して細々とでも伝えられることを願って止まない。2017/01/04

ykshzk(虎猫図案房)

19
柳田國男は日本文化は基本的にはどの土地も同質の稲作文化であり、それに伴う山の神信仰は地域差はあるものの基本的には祖霊である山の神が春秋去来するものだと言っているが、もっと大きな地域差があるのでは?と論じている。日本は東と西で大きくナラ林文化と照葉樹林文化に別れることから、狩猟、採集などの生業の方法から土器漆器といった使う器の発展の仕方まで異なるため、生活の仕方が違えば山の神の捉え方に違いが出るのは当然のことだと。自然は敵対するのでなく畏れ敬いながら共存するという方法で日本人は生活を営んできたことが分かる。2024/06/30

てったい北関東

1
ぱらぱら読んでしまったので理解は浅いが、日本人がかつて抱いていた山への畏怖。そのころから神様ってすげー存在だったけど、「災いはやめちくりー」っていう思いからの思想だったんだね。後の怨念をおさめるために祭った神様とか、考え方は同じなのかな。農業の形態の変化から神様も変化する。山の神怖かったら焼畑なんて怖くてできなそうだし、山の神が焼畑によって常在化したんじゃなくて、神様そのものを変えた、作り出したんじゃないかなぁと思ったり。2012/03/09

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