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援交少女とロリコン男―ロリコン化する日本社会

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784896919851
  • NDC分類 367.9
  • Cコード C0236

内容説明

援助交際のブームはたしかに終わった。しかし、それはなくなったわけではない。当たり前のものとして日常の風景に溶け込んだだけである。自らの性的な商品価値を自覚し、日常的に性を売る少女たち。そして、その価値を求め、少女を買う男たち。少女という価値に翻弄される当事者たちへの綿密な取材を通して、気鋭の社会学者が、一九九〇年代以降、日本社会に急速に広まった援助交際とロリコン化の現象を探り、現代社会における性のあり方とコミュニケーションの作法の変容を明らかにする。

目次

第1章 日常化した援助交際(児童買春なのか児童売春なのか;少女売春から援助交際へ ほか)
第2章 なぜ少女は体を売るのか(効率のよいアルバイト;もっと私がかわいかったら… ほか)
第3章 なぜ男は少女を買うのか(援助交際歴一五年の男;なぜ少女でなければならないのか)
第4章 男たちはロリコン化しているのか(ロリコン男が増えている!?;ロリコンは異常か? ほか)
おわりに 現代の少女たちの性をどう考えるべきか(援助交際の日常化とロリコン化が問うもの;道徳で性を規定することはできるか ほか)

著者等紹介

圓田浩二[マルタコウジ]
1969年兵庫県生まれ。立命館大学文学部卒業、関西学院大学大学院社会学研究科社会学専攻博士課程後期課程単位取得退学。社会学博士。沖縄大学人文学部国際コミュニケーション学科講師。フィールドワークを通して援助交際や摂食障害、沖縄におけるダイビングを通じて県外移住者の問題などを社会学的に研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

林 一歩

23
タイトルに惹かれて立ち読みで一気読み。(書店さんごめんなさい) 一元的な視点でしか論じられてなくて少し拍子抜け。取材対象が狭すぎたのかしら。2013/06/20

みたりん

5
買春やってた男には共感できない。2012/10/09

hikarunoir

3
子供からも搾取する消費モデルと、少女の自己実現を刺激し性的に搾取する芸能ビジネスに欲情する男のいる限り、問題は尽きない。2017/03/14

牛タン

3
内容:大別して、少女買売春の実態、被援助経験のある少女4人へのインタビューと、援助経験のある男1人へのインタビューの三部構成。売春の動機を1バイト2快楽追及3自身の魅力の確認4アダルトチルドレンに分ける。また、売買春が悪と見做される理由を1犯罪2性道徳3労働ではない4性風俗の乱れとする。近世の日本では女性は第二次性徴の前後で子どもと大人の二分しかなかったが、近代以降の思想においていわばその中間である「少女」というカテゴリが生まれたという指摘も。 感想:インタビューの数が少ない。著者の主観がちょっと強い。2016/01/08

ぴぃおう

3
第四章の「つくられた「少女」というカテゴリー」「少女幻想」という主張は興味深かった。確かに現代は「子供」を純粋化・神聖視しすぎだなあと。四人の少女へのインタビュー量に対して、買春する側の男性のインタビュー量が顕著に少ない(しかもこういう動機で少女を買う男性はどっちかというと少数派だろうと感じてしまう)ところが、多分この著者さんの限界なのでしょう。

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