内容説明
「ベートーヴェンだって嫌いなものは嫌いさ!」「この音楽/演奏は好きだ」なんて誰でも言えるが、どんなにすばらしい音楽や演奏でも「いけすかねぇ」感情は生まれる。「嫌い」という感情は理性や論理を超えてやってくる。だから、嫌いという多様な感情を問い直してみると、そこに発見がある。「嫌い」という根本感情からクラシック音楽を語る初の試み。
目次
序章 「キライ」という価値(「嫌い」というキーワード;「嫌い」な理由 ほか)
第1章 こんな曲がキライだ(モーツァルト/歌劇『魔笛』;ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲 ほか)
第2章 こんな演奏家もキライだ(ヘルベルト・フォン・カラヤン;カール・ベーム ほか)
第3章 「キライ」の裏側に潜むもの(わたしはなぜ「日本的」な演奏を嫌うのか;古楽スタイルの演奏は好き嫌いで聴く ほか)
著者等紹介
鈴木淳史[スズキアツフミ]
1970年山形県生まれ。「私批評」を標榜しつつ、売文業を営む
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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aoi
1
予想に反して面白かった。まず、取り繕われていないクラシックの記述に出会える。かすかに、こう聴かなければというのがあるのではと感じることのある私の思いをぶち破ってくれる。それは私の感覚は最後の章、「キライ」の裏側に潜むもの、に集約される。「人間はみなおなじ」日本人はそう思ってはいないかと。2014/09/26
本棚の旅人
0
なぜ『嫌い』なのか?自分の嫌いを知るということは、とても大切なこと!興味がないと嫌いになれない><クラシックだから何でもかんでも良いなんてそれは失礼だと思う!!!そんな筆者の想いが伝わってくる本です♪2012/05/20
ざび
0
まだこの本の内容を理解するまでには至りませんでした。私にはまだ早かったようです。でも若いだけあって文章もテンポが良くて面白く読めました。もう少し造詣が深くなったら再読してみたいと思います。2011/02/26