新書y
若者が『社会的弱者』に転落する

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 184p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784896916782
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0236

内容説明

就職しない、家を出ない、結婚しない―。社会に参画するチャンスが永遠に持てない膨大な層を生む元凶は、中高年との膨大な経済・就業格差、自立を促せない親、そして、いま直面している事態を見ようとしない社会の意識だ!パラサイト・シングル論ではもはや解明できない、フリーターやひきこもりなどの問題に通底する、看過しがたい「危機」の本質を、経済学・社会学・家族心理学の視点から指摘、新たな方向性を示唆する。

目次

1 若者たちは崖っぷちに立っている(「独身貴族」の出現―八〇年代;パラサイト・シングル論―九〇年代 ほか)
2 若者の危機が隠蔽される社会(経済;心理 ほか)
3 家族・親子から「若者の危機」を読む(なぜ子育ては苦労な仕事になってしまったのか;各国レポート「子どもの現在」 ほか)
4 日本の社会に未来はあるのか(長期停滞の時代の若者の選択;若者の没落をふせぐために社会がすべきことは何か)

著者等紹介

宮本みち子[ミヤモトミチコ]
1947年長野県生まれ。71年東京教育大学(現・筑波大学)文学部経済学専攻卒業。73年同学部社会学専攻卒業、75年お茶の水女子大学家政学研究科修士課程修了(家庭経営学専攻)。ケンブリッジ大学社会政治学部客員研究員を経て、現在、千葉大学教授。社会学博士。専門は青年社会学、家族社会学、ライフコース論
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジュリアンヌ

7
結婚や家族、親子関係についてがおもしろかった。2017/01/15

すのう@中四国読メの会コミュ参加中

4
今までに学んできたパラサイト・シングルというものが、あまりにも実体とかけ離れており、驚いた。不安定な生活のため、親と同居せざるをえないのだ。この本を読んで、実際に自分の周りでもそのような人が多いことに思い当たった。ただ、子供が貯蓄のためにアルバイトをしているというのは、出版したときは合っていたのかもしれないが、現在はそうではないのではないか。アルバイトだって、学費のためにやっている。奨学金だって7割近くがもらっており、返済が問題になっている。問題は次々出てくる。私達若者は、どうすればいいのだろう。2013/02/18

かみかみ

3
2002年の時点で中高年層との経済的格差や雇用、結婚、出産といったあらゆる面で若者層が割を食っていることを指摘した本。欧米諸国では若者に対する政策を予見して十分な対策を取る一方、日本では若者の問題が精神論で片づけられることが多く対策が不十分であることが明らかにされる。フリーター的な生き方を持てはやす一方で就職の間口を狭めたり、パラサイトシングルをバッシングしてきた社会の責任は重い。本書の提言が政治に反映されていれば、氷河期世代の雇用、結婚、出産問題はここまで根深くならなかっただろう。2023/11/14

リュウ

2
103から176まで読んだ 2023/10/05

特になし

2
この初版が2002年でちょうど10年前。今と比べても状況はよくなっていませんね。若者の心理的変化は社会の諸問題と密接にリンクしていますから問題 の解決にはその改善しかないでしょう。このままでは社会的なキャリアを積むことが出来ない人が増え富の2極化が進むことでしょう。増え続ける高齢者と年金に医療費。+ニート、引きこもり、ホームレス。甘えだの自己責任といった考え方では問題の解決には至りませんしそう言った人にも税金等々で負担が増えてきています。どれだけこの問題を先延ばしするだけの余力がこの国と国民にあるのかな。2012/08/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/576180
  • ご注意事項