内容説明
クナッパーツブッシュ、クライバー、クレンペラーなどドイツの巨匠指揮者たちの副指揮者をつとめ、ヴィッカーズやベイリーなど、すぐれたワーグナー歌手たちを育てたイギリス人指揮者、サー・レジナルド・グッドオール。周囲の無理解から冷遇され、引退寸前だったこの人物が、66才にしてようやくワーグナー指揮者として成功、「老いの花」を見事に咲かせる劇的な人生を、大指揮者たちとの交流やコヴェント・ガーデン歌劇場の歴史とともに描く。
目次
ドイツに憧れたイギリス人
イギリス・オペラの新時代に
コヴェント・ガーデンの人々
インディアン・サマー
無手の指揮者
クーベリックの災難
ショルティ登場
その指環に近づくな!
咲くはずのない花を
それは俺がやりたいこと
去りゆく人々、そして「指環」
トリスタンの夢
憧れは恋に似て
著者等紹介
山崎浩太郎[ヤマザキコウタロウ]
1963年東京生まれ。早稲田大学法学部卒業。演奏家たちの活動とその録音を、その生涯や同時代の社会状況において捉えなおし、歴史物語として説く「演奏史譚」を専門とする。月刊誌「レコード芸術」等に寄稿
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