お岩と伊右衛門―「四谷怪談」の深層

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  • サイズ B6判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784896916553
  • NDC分類 912.5
  • Cコード C0095

内容説明

近世小説研究の泰斗が、刃傷事件や巷説から生まれた実録小説、そして『四谷怪談』に先行する歌舞伎作品などの緻密な検証を通して、江戸の武士社会の退廃が生み落とした傑作のモデルを捜し求める力作評論。

目次

第1章 女はなぜ幽霊になるのか
第2章 鶴屋南北『東海道四谷怪談』の題材と実録小説
第3章 “因縁”という超時間の物語―実録小説『四谷雑談』を読む
第4章 伊右衛門はどこから来たのか―『謎帯一寸徳兵衛』との繋がり
第5章 お岩さんの「死」が意味するもの―女物語『四谷怪談』
第6章 奈落の『忠臣蔵』―武家女房の倫落
第7章 『四谷怪談』の深層―三つの切り口
第8章 終りなき『四谷怪談』―幕末の伊右衛門伝
補章 『四谷怪談』の虚像と実像―京極夏彦『嗤う伊右衛門』を読む

著者等紹介

高田衛[タカダマモル]
1930年富山県に生まれる。早稲田大学大学院修士課程修了。東京都立大学大学院博士課程修了。東京都立大学名誉教授。日本近世文学専攻
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kei302

59
忠臣蔵との関係や、お岩、伊右衛門の人物造型の方法を通して「四谷怪談」の世界を考察した本。「東海道四谷怪談」の全五幕のあらすじと解説を中心に読んだ。グロテスクで猥雑で怨念でドロドロ。お岩さんに同情します。 2021/07/04

マカロニ マカロン

7
個人の感想です:B。赤穂浪士討ち入り後の泉岳寺までの引き揚げルート聖地巡礼参考本。四谷怪談のかなり詳しいストーリーと人物相関図が多数掲載されていて、込み入った人間関係が理解しやすい。その中で、四谷怪談と忠臣蔵の関係が明かされている。人が3人以上死ぬ話は苦手なので、四谷怪談は避けてきたのだが、忠臣蔵「異聞」としての話は興味深かった。『嗤う伊右衛門』(京極夏彦)も読んでみたいと思った2021/12/29

やま

2
夏の課題のため再読2014/06/23

ekura

0
一般書の体裁で売られているのが不思議なくらい綿密な、四谷怪談研究の基礎文献。これはおもしろい!2011/06/05

よみ

0
この本でも大きく取り上げられている京極氏の大ファンで、四谷怪談というと当たり前に「嗤う伊右衛門」だったのですが… 怪談生世話狂言の名作としての深層に改めて目を向けるきっかけになりそうです。 有り難いことに「東海道四谷怪談」の全五幕のあらすじに丁寧に紙面を割いてくれているのですが、その壮絶さったらありません…。2015/06/14

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