内容説明
中高年にとって性愛こそ切実なテーマである!援助交際から不倫・セクハラまで。ハゲからもてない男まで。形面上学的話題から下世話な話まで。いい年をしながら、枯れることのできない「中高年のエロス」の問題を中年男の切実さを踏まえながら縦横に語り尽くす。
目次
第1章 性という営み、性をめぐる言説
第2章 なぜ『失楽園』よりも『HANA‐BI』を推すか
補遺 「家族」とは二十四時間の闘いである
第3章 人生はエロスに尽きるか?
第4章 哀しき愛の結末?―ストーカー、セクハラ訴訟、そして暴露される関係
第5章 中年男の孤独と死、そしてマザコンという性(さが)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kenitirokikuti
6
図書館にて。数学者の佐藤幹夫を探してたのだが、こっちの佐藤幹夫も目に入ったので借りた。2000年刊行である。当時のこの年代のひとたちはこういうことを言ってたなぁ、という思いが湧き上がる。混乱したなんだかよく分からなくなってしまう対幻想論とか、戦中・戦前派のタナトス論への引っ張り込まれとか。「文学」ということばを肯定的に用いられるところは吉本隆明主義を感じる▲冒頭は宮台真司批判。北野映画『HANA―BI』。渡辺淳一『失楽園』批判。小谷野敦『もてない男』。上野千鶴子など。2023/01/22
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