内容説明
三洋電気(東京三洋)は「いてまえラクビー」とでもいうべき独特のスタイルで日本ラグビー界にその名を轟かせてきた。全国社会人ラグビー大会の決勝戦に進出すること実に九度。だがどうしても最後の壁を破れない。勝負の分かれ目で何度も楕円球の神に見放されつづけながらも栄冠に向かって猛進を繰り返す「宮地一家」の軌跡。日本選手権優勝という悲願成就に愚直なまでに挑みつづけてきた三洋ラグビー部の創部以来の苦闘の歩みと、近鉄、新日鉄釜石、そして神戸製鋼という「王者」たちとの因縁の歴史を、丹念に掘り起こした快作ノンフィクション。
目次
第1章 逃げた栄光
第2章 愚直の門出
第3章 赤鬼武勇伝
第4章 巨人の悲劇
第5章 黄金の右腕
第6章 ロートル魂
第7章 呪縛の端緒
第8章 耐える日々
第9章 駄馬よ笑え
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナルシスト
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うーん、今時、十数年前の三洋電機ラグビー部のノンフィクションを読み終えるとは…。でも読む価値のある今は無き泥臭い三洋ラグビーの本質がのぞける楽しい逸品。宮地監督のあの独特の泣き顔が好きだったなあ。勝てなかったけど数々の名勝負を生んだ土壌がこのラグビー部にはあった。相撲もラグビーもやっぱ昔の方が面白かったなあ。世界とつながらなければスポーツは面白くないとは言うけれども国内でこんな熱いドラマが繰り広げられて、内輪で盛り上がった時期も確かにあった。しかしグロ バールに広がり過ぎた今ではもう語れなくなった。2013/08/24