内容説明
神風とのコンビで絶大な人気を得た相撲中継、「えーぇ、何と申しましょうか」の小西得郎とのコンビで一世を風靡した野球中継など、アナウンサー志村正順の名調子は、戦後の幾多のスポーツをめぐる感動とともに、人びとの記憶に焼き付いている。スポーツばかりではない。昭和18年の出陣学徒壮行会をはじめ、昭和という時代の歴史的局面にはいつも、志村正順の声が響いていた―。「声の軽機関銃」といわれた稀代の名アナウンサーの足跡から戦中・戦後を辿る労作。
目次
序 両国国技館
2 出陣学徒壮行会
3 「川万」のドラ息子
4 かけだしスポーツアナ
5 破局への道
6 終戦
7 黄金時代
8 相撲解説者神風
9 マッカーサー元帥よさようなら
10 ヘルシンキ五輪
11 小西得郎
12 和田賞
13 見切り時
14 アパートのあるじ
15 大職人の訓示