内容説明
『鼻』―京都府池尾町の僧侶、禅智内供は、あるコンプレックスに長年悩まされてきた。すべての苦悩の原因をさえ取り除けば、あとはバラ色の日々が待っていると信じていたが…。同人誌『新思潮』にて発表され、夏目漱石の絶賛を浴びた作品。『杜子春』―中国の伝記『杜子春伝』に材を取った童話。唐の都に暮らす若者、杜子春は一文無し。ある春の夕方、不思議な老人と出会い、仙人の道をめざして旅に出た杜子春は、財宝や不老不死よりも人間がたいせつにすべきものについて身をもって学ぶこととなる。
目次
The Nose
Toshishun
著者等紹介
芥川龍之介[アクタガワリュウノスケ]
1892‐1927。東京生まれ。東京帝国大学在学中、菊池寛らとともに同人誌『新思潮』に参加して創作を開始、『羅生門』を発表する。『鼻』が夏目漱石に絶賛されたことで文壇の注目を集めた。35歳のとき自ら命を絶つ
松澤喜好[マツザワキヨシ]
1950‐。電気通信大学電波通信学科卒業。富士ゼロックス株式会社入社。日本音声学会、日本英語学会会員。主宰するウェブサイト「英語・発音・語彙」はアクセスを集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しょうご
5
英語学習として一読しました。2021/04/30
hi-lite
0
6494語、YL2.42012/11/27
Polar
0
収録されている両者とも「人間ってこういう身勝手なところがある生き物だよね」という教訓的なお話。シンプルな英語なので読みやすく、お話自体もかなりシンプルに感じる。 「鼻」はユーモラスで想像すると笑ってしまうけれど、そうすると禅智を陰で笑う人々と同じになってしまうのが皮肉なところ。「杜子春」は後半に出てくる地獄関連の表現があまり他では見ないので目新しかった。2025/02/23