出版社内容情報
日本で初めて英和辞典が出版された1862年以来、先人達の血がにじむような努力の結果、夥しい数の英和、和英辞書が世に出た。異彩を放つ主要辞書を集成して辞書による訳語の変遷をたどる。
●英華字彙(明治2年10月刊、柳沢信大校正訓点)中国刊。『英華韻府歴階』の英華字彙部に訓点を施して翻刻。現存は極めて少ない。
●英和双解字典(明治19年2月刊、A5判、P.A.Nutall原著、棚橋一郎訳)先行の辞書を底本としているが、英・和双方で訳語を記述している点が他になく、異色。
●和訳英文熟語叢(明治19年3月刊、B5判、斎藤恒太郎纂述)熟語を扱っているところが特徴。附録に英語の格言集が附いている。
●ウェブスター氏新刊大辞書 和訳字彙(明治21年9月刊、B6判、イーストレイキ・棚橋一郎共訳)、挿図入り。明治20~30年代にかけて幅広く用いられた。
●明治英和字典(明治22年3月合本して刊、B5判、尺振八訳)英米辞書が本格的に導入された時期の代表的英和辞典。