内容説明
東海道本線辻堂駅前の工場跡地に、新しい街「湘南C‐×(シークロス)」が誕生した。「テラスモール湘南」などの商業施設をはじめ、民間の研究開発機関、公共サービス施設、病院や集合住宅など多様な機能が集積している。二〇〇二年に始まったまちづくりは、これまでにない取組みや仕組みづくりの結果、完成までのスピードや来街者数など、大きな成功を収めた。九年間に及ぶプロジェクトに携わった都市プランナーと行政担当者がその試みを説き起こす。
目次
序章 湘南C‐×とは
第1章 選ばれるまちへ―都市の価値観の転換
第2章 パートナーシップによる都市再生
第3章 まちを変える都市再生シナリオをどう考えたか
第4章 まちの価値を高める創造的デザイン協議
第5章 デザイン協議はどう行われたか
第6章 これからのまちづくり
著者等紹介
菅孝能[スゲタカヨシ]
1942年山口県生まれ。東京大学工学部建築学科卒業。(株)山手総合計画研究所代表取締役・一級建築士。藤沢市景観審議会会長。民間プランナー・都市デザイナーとして湘南C‐×に関わる
長瀬光市[ナガセコウイチ]
1951年福島県生まれ。法政大学工学部建築学科卒業。慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科特任教授。専門は行政経営。一級建築士。藤沢市計画建築部担当部長・経営企画部長(当時)として湘南C‐×に関わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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田氏
17
地域住民でもないと楽しめない本、いや、おそらく地元民が読んでも楽しいとは思えない、都市開発デザインのお堅いレポート。タイトルに反して物語性は皆無だし、構文が複雑な論文のような文章。しかし読んでしまう。数ページ読んでは、Googleマップを開いて3D地図をぐるぐる回す。そのうち、歩道状空地とか、合成床版とか、視界を演出するためにわざと低くされた天井とか、今まで見ていなかった、見ようともしていなかったものが見えてくる。そうだ、これは楽しい。図書館の片隅の地域資料コーナー、今度発掘してみてもいいかもなと思った。2021/09/18