内容説明
一九一六年四月二十四日、アイルランドの民族主義者達は武装蜂起、ダブリンの町を制圧した。総司令官としてパトリック・ピアースは「アイルランド共和国の樹立宣言」を読み上げた。しかし…反乱は一週間でイギリス軍に鎮圧され、彼は処刑された―。アイルランド(ゲール)語の普及にも尽力したピアースはアイルランド西部コナハト地方を舞台に選びゲール語で物語を残した―作品中8篇を厳選。短い言葉の織りなす文章の一つひとつが素朴な人々の慎ましい姿を映し出し、アイルランドの風が滲みわたる―何度でも味わいたくなる麗しい体験。
著者等紹介
ピアース,パトリック[ピアース,パトリック] [Pearse,Patrick Henry]
1879年~1916年。イギリス支配下のアイルランドはダブリンに生まれる。幼いころ大叔母から、アイルランドの自由を求めて命を捧げた英雄たちの物語を聞かされ、大きな影響を受ける。10代でゲール語連盟(アイルランド語とアイルランド文化の保存と復興を目指す団体)に加入。論文を書きスピーチを行い、アイルランド語と英語で詩や物語を発表することでアイルランド語の普及に努めた。1908年、両言語で教育を行う聖エンダ校を設立。1916年、イギリスからの独立を目指す復活祭蜂起を指揮し、アイルランドの独立を宣言。蜂起軍は一週間でイギリス軍に鎮圧され、ピアースを含む指導者らは捕えられ、処刑された
高橋歩[タカハシアユミ]
新潟薬科大学教授。英国バーミンガム大学大学院博士課程修了。専門は英語教育。留学中に旅行したアイルランドに魅了され、毎年現地を訪れるようになる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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