目次
ドレが描いた最初の絵
アリとキリギリス
才能と表現力の告知
自ら切り拓いた道
幻想の共有
ドレの肖像写真
私が見た最初のドレの絵
美しい悪魔
ペローの昔話
風刺画〔ほか〕
著者等紹介
谷口江里也[タニグチエリヤ]
詩人、ヴィジョンアーキテクト。石川県加賀市出身、横浜国立大学工学部建築学科卒。中学時代から詩と哲学と絵画と建築とロックミュージックに強い関心を抱く。1976年にスペインに移住。バルセロナとイビサ島に居住し多くの文化人たちと親交を深める。帰国後ヴィジョンアーキテクトとしてエポックメイキングな建築空間創造や、ヴィジョナリープロジェクト創造&ディレクションを行うとともに、言語空間創造として多数の著書を執筆。音羽信という名のシンガーソングライターでもある
ドレ,ギュスターヴ[ドレ,ギュスターヴ] [Dor´e,Gustave]
1832年、フランスのアルザス地方ストラスブールの生まれ。幼い頃から画才を発揮。16歳の時にパリに出て挿し絵画家として活躍し始めるが、当時流行していた風刺画が肌に合わず、24歳の時、自らの表現力と木口木版の可能性を最大限に発揮した『さすらいのユダヤ人の伝説』をセルフプロデュース。文学の時空間を大量の画像によって物語る、後の映画に通じる方法を編みだし、『神曲』『聖書』『失楽園』『ドン・キホーテ』『ロンドン巡礼』などを矢継ぎ早に発表して時代の寵児となった*(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roughfractus02
7
著者は、制作の過程、各々の挿絵の動きから、物語の言葉と挿絵が紡ぎ出す書物の時間をテーマに、ドレとの対話を試みる。その際、本書は古典の各物語から挿絵を取り出し、一枚の絵の動きに注目し、さらに木版に彫られる以前のドレの精緻な筆の動きへと遡行していく。ラ・マンチャの男の物語の挿絵を1年で描き終えようとするドレの熱情、欲望に翻弄される19世紀ロンドンの細かな諸部分、黒い紙上に白インクで描かれるヨハネ黙示録の死神の形成過程等について、文と挿絵を交互に眺めて読み進めると、まるで映画のフィルムを直接見ている気分になる。2022/10/16
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