内容説明
イーム・ノームはすぐれた友だちのザザ・ラパンと恥ずかしがり屋のミーメ嬢そして森の仲間たちと毎日楽しく暮らしています。イーム・ノームは作者がこんな風に暮らしたいなと思ったように少ないけれど大切な仲間たちとたくさんの日々を過ごしているのですがなにしろ忘れっぽいのでお話しできるのはここに書き記した九つの物語だけです。でも残されたのは作者自身がほんとうに読んでみたいと思った作品ばかりです。読者のみなさんもきっと楽しんでくださることと思います。
著者等紹介
岩田道夫[イワタミチオ]
1956年網走市に生まれる。北海道大学理学部入学、卒業目前に中退。以後、創作に専念し絵画や詩、童話を制作する。童話は佐藤さとる氏に師事。同人誌『鬼が島通信』に投稿するかたわら、童話と散文集『雲の教室』と詩集『ミクロコスモス・ノアの動物たち』を出版。拠点を旭川に移し、旭川の自然を中心に描く。1992年童話集『雲の教室』(国土社)で日本児童文芸家協会新人賞を受賞。1996年旭川の嵐山をテーマにした詩画集『チノミシリ』出版。2014年4月心臓発作のため、数多くの作品を残したまま急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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mntmt
19
古い喫茶店の香りがする。また、ここに戻って来たい。2019/09/26
かなりん
8
登場人物たちの、独特なテンポの独特なやり取りがたいへん心地良く、読み進めていくうちに、イームと仲間たちのペースにすっかり巻き込まれてしまう。読後は、心が温まり、幸せな気分になった。著者はイラストも手掛けている。のびのびとした優しいイラストは、やまわきゆりこのものに少し似ている。何度も読み返したい素敵な一冊だ。2019/08/22
kentaro mori
3
かわいい動物たちと哲学的な会話。⚫️流れる 流れる/川は流れる/どこから 流れる?/思い出から/どこへ 流れる?/思い出へ2019/10/12
Yuko
2
旭川のアトリエまで作品と足跡を訪ねた岩田道夫さんのメルヘン。 絵画、詩、童話、散文、様々に才能を発揮した作者のこのお話は深い。 これは・・・禅の教えだ! 2024/11/16
ミル
2
ほのぼのと流れる緩やかな時間の中で森の仲間たちの日常が描かれる。 冬の真っ只中から春の芽吹きまでその少しだけの期間。私たちは森の様子を垣間見ることが出来る。 ゆったりとした時間軸だからこそ考えられる哲学もこの物語の中には度々生まれ出る。 現実から切り離された森の中。癒しと思慮を求めて足を踏み入れては如何でしょうか。2020/05/05