内容説明
ダダイスト辻潤の狂気を穏やかに受け継いだ辻まことは、青鞜社の女性解放運動家でありのちに社会主義者となる母、伊藤野枝をどう捉えていたのか!?最晩年まで同居した娘ナオとの交流で得た新知識を背景に読み解く新しい辻まこと像。
目次
序章 ベール
1章 磁力
2章 山の人
3章 表現者魂
4章 梁山泊
5章 江戸っ子の美学
6章 闘い
7章 背中合わせのライバル
8章 まこと的充実
9章 辻まことマジック
終章 使命
著者等紹介
琴海倫[コトミリン]
秋田県生まれ。法政大学社会学部卒。三重県鈴鹿市在住。『辻まことマジック』で出版デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kaoriction
15
ひとことで言えば、著者の辻まこと愛に溢れた作品。自身が尊敬してやまない、ファンであるが故にところどころ ご都合主義的な見解も否めない。終盤で、幼い まことを捨てて大杉栄の元へ奔った母・伊藤野枝と吉野せいを結びつけて語るのはわからなくはないが、ちょっと希望論的すぎやしないか? でも、父・辻潤、その他彼を取り巻く人々を端的に語り、辻まこと入門としてはとっつきやすいかもしれない。自身の中に在る辻まことと対話し続けたからこその作品であり、娘ナオとの出会い。そういうことってあるのね…と、妙な部分に感心してしまった。2017/08/26




