内容説明
本書はニヒリストの赤裸々な告白の書ともいえる。最初は革命家テロリストに特有の懊悩だったものが、最後には普遍的な人間そのものの不条理性に達している。これらの詩を書きつけるとき、サヴィンコフにこれを公表する意図があったのかどうか。詩が無題だったということが、外からのさまざまな解釈を呼びこむ。
目次
詩集1 (一九一一~一九一三年)(三韻句;闇の公爵;ヨハネの黙示録第二五章 ほか)
詩集2 愛とワイン(床のおもちゃたち;ぼくに少しの優しさを;きみがグリークを弾くとき ほか)
詩集3 最終(ぼくはよろめき歩いた;ギロチンの刃は鋭いか;かれは低くひくく ほか)
著者等紹介
川崎浹[カワサキトオル]
1930年、福岡県生まれ。早稲田大学文学部卒業後、同大学大学院博士課程修了。現在、早稲田大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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