内容説明
ロシア最大の文化都市、芸術の街サンクト・ペテルブルクに小説家、画家、音楽家が集まり、エルミタージュを筆頭に憧れを一身に集める。3年間の在外研究員を含めた14年間、往来する遺伝研究者夫妻がロシアのふところに交流し、観劇、美術館巡り、歌曲のレッスンや、世界に冠たる植物遺伝資源の総本山バビロフ研の一端など、文化の違いを軽やかに対比し、日常の悲喜交々を描き出す。『サンクト・ペテルブルク断章』の姉妹篇にあたる随筆集。
目次
異邦人であることを覚る
生活のはざまで
試行錯誤のただ中にいて
やはりピーテルは芸術の街
ロシヤ・ロマンス(歌曲)について
人々のきずな
人情は紙とは違う
科学と政治
著者等紹介
山田実[ヤマダミノル]
1932年東京小岩生まれ。1957年東大農学部卒。農林省に入省後、稲栽培の研究、その後トウモロコシの遺伝研究へと進み、トウモロコシの花粉競争に雑種強勢が現われることを見出し、日本育種学会賞。1990年代はゲノム研究。1997年から3年間科学技術振興事業団上級研究員として、ロシアのバビロフ名称植物生産研究所客員研究員でサンクト・ペテルブルクに滞在。その後も国などの委託研究のため、年に二度訪露
山田ゆきよ[ヤマダユキヨ]
1936年三重県生まれ。三重大学教育学部音楽科卒。神奈川県の小学校で音楽教師を21年間務める。神奈川県とつくばの合唱団に加盟し、いくつかのママさんコーラスで指揮・指導。1997年から3年間、サンクト・ペテルブルクに滞在、その後も年に5ヶ月ほど滞在。オペラ歌手ソーフィヤ・フージャコワに師事、ロシヤ・ロマンス(歌曲)を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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けいちか