内容説明
ロシア革命の同伴者として無機的な統計学の資料と奇妙な事件や人々の生活をその場面場面を詳細に描く、新社会建設の力と原初的農民の力を機械と狼に象徴させて描く、ソヴィエト革命の生きた外典。
目次
序言
物語のプラン外の篇
本論の篇―背骨のウチーン
現実のように幻想的な本篇、ウチーンのなかのプチーン
名称なき最終部
著者等紹介
ピリニャーク,ボリース[ピリニャーク,ボリース][Пильняк,Борис]
1894~1938。1920年モスクワ商科大学卒。短篇『春に』(1909)、『一生涯』(1915)などの初期作品には自伝的要素が濃い。革命時18~19年の国内戦を題材にした長篇『裸の年』(1922)で注目された。革命を大地の生命力にあふれた農民と、衰弱した地主貴族文化との対立ととらえる思想で物議を醸した。『消されない月の話』(1926)はスターリンをモデルにしたことで掲載誌没収。ベルリンで刊行された『マホガニー』(1929)も攻撃され反ソ作家として文壇から追放、37年逮捕され、38年銃殺
川端香男里[カワバタカオリ]
1933年東京生まれ。東京大学卒。パリ大学留学などを経て東京大学、中部大学教授、川村学園女子大学副学長を歴任。元・NHKラジオロシア語講座講師。現在、川端康成記念会理事長
工藤正廣[クドウマサヒロ]
1943年青森県黒石生まれ。北海道大学卒。現在同大学名誉教授。ロシア文学者・詩人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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