内容説明
待つ身が辛いかね、待たせる身が辛いかね太宰が朋友壇一雄に囁いたという至言―材をシラーに舞台をギリシャにとりながらメロスは、軽率、愚直、直情的と、典型的な津軽人であった。朗読によって見える名作!純正の朗読が名作を全ての人々の昔噺に。
著者等紹介
鎌田紳爾[カマタシンジ]
洗足学園大学音楽学部声楽科卒業。1985年からフランスに留学、パリ・エコール・ノルマル音楽院声楽科演奏課程卒業。ガブリエル・フォーレ国際歌曲コンクール入選。歴史ある弘前オペラでは舞台監督、バリトン歌手として活躍中。太宰作品の津軽語朗読会も積極的に行っている。現在、弘前学院聖愛高等学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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かおりんご
40
太宰好きで、青森好きならたまらない一冊です。津軽弁で「走れメロス」と「魚服記」が楽しめます。津軽弁だと、「走れメロス」が「走っけろメロス」になるんですねぇ。CD付きなのが、また嬉しい。ネイティブな発音が聞けるのですから。太宰もこんな風に話したのかな?なんて妄想が膨らむばかり。この本に出会えてよかったぁ♪2015/05/16
那由多
6
CDで朗読聴きながら読みました。朗読だけじゃ、言葉わかんなくて。しかし津軽弁はこれで合ってるんでしょうか?なんとなくイントネーションに違和感がありました。
MAKII FRUー
4
ちゃんと読んだことなかったので、図書館で、よんだ。 メロスは、この本しか見つけれなかったので、上半分に東北弁でお話が書いてあった。私は、下半分のもとのお話の方しか読まなかった。 アニメでよく似た話あったなぁ。2014/03/13
悸村成一
0
読了116冊め。「走っけろメロス」「魚服記」。原文付き。朗読-70分(45分+25分)。逐語訳(らしい)。津軽弁(語)は私などには屡々解読困難だがイントネーションが魅惑的に聞こえる。2022/08/07
奇妙鳥
0
ブッコフにて発見、こんなのが出てたとは! 走れメロスは幼少時以来だが、あまりに有名な内容なので、今更感。 津軽弁は、コレで合ってる?とか思いつつ下の原文と照らし合わせ、楽しく読めた。 しかしながら完全津軽弁に成って無いとこが有り、違和感もかんじたが、原文に沿うと仕方ないのかも。 読破後、更にCDにての再読もまた面白い。地元民だからこそ頷けるイントネーションが気持ち良い。 魚服記は初読み。心苦しい内容であり、太宰の投影が痛ましく感じられる。 時代背景も相まって、心がすぼまって行く気分。2018/04/09