内容説明
ブルトン『シュルレアリスム宣言』から10年―表現主義、キュビスム、ダダなどの影響のもと、タイゲ、トワイヤン、ネズヴァル、シュティルスキーらは独自のアヴァンギャルド“ポエティズム”を推進し、その後発展的解消を経てシュルレアリスムを宣言する。社会主義体制下では地下活動を余儀なくされるが、幾度もの世代交代を経てチェコ・シュルレアリスムは、現在進行形である。アニメーションの錬金術師シュヴァンクマイエル、チェコスロヴァキアの“ヌーヴェル・ヴァーグ”、ゼマンやトルンカの“チェコ・アニメーション”、ルドルフ2世からアヴァンギャルド…シュヴァンクマイエル、チェコ映画、チェコ・アートの三部構成で論じる待望の評論集。
目次
第1部 ヤン・シュヴァンクマイエル(実現された夢の世界―シュヴァンクマイエル・アートの正しい見方・楽しみ方;ヤン・シュヴァンクマイエルの「触覚の芸術」;戦闘的シュルレアリストの賭け―ヤン・シュヴァンクマイエルの『ボヘミアにおけるスターリン主義の終焉』をめぐって ほか)
第2部 チェコ映画(チェコ・アニメーション・ネットワーク;大笑いするアヒル―カレル・ゼマンの作品に登場するキャラクターをめぐって;オール・ヌードで世界の檜舞台―チェコとスロヴァキアの映画について ほか)
第3部 チェコ・アート(チェコ・マニエリスムとの「決定的な出逢い」;エキセントリックな蒐集家―ルドルフ二世;「ことば」の蒐集―レオシュ・ヤナーチェク ほか)
著者等紹介
赤塚若樹[アカツカワカギ]
1964年、東京都生まれ。文学をふくむ現代のアート全般に幅広い関心をもつ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。現在、首都大学東京人文科学研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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