内容説明
1979年、世界はかつてない30分もののアニメーションを目にする―仔狼、詩人、若い男女、列車、リンゴ…戦後、ノルシュテインが子供時代を過ごしたマーリナ・ローシャの思い出が流れ込む映像が記憶そのものであるかの『話の話』。ノルシュテインの人生を辿ることで難解とされる映像に記憶の断片を探り当て映画完成までの当局との争いのドラマを見る本格的論考、アニメーターの旅。
目次
第1章 なぜこの本を書いたか?
第2章 終戦と重なっていた子供時代―マーリナ・ローシャ 一九四三年‐一九五六年
第3章 明るい部屋、高い窓―創造的な世界が広がった 一九五六年‐一九六七年
第4章 小さな話の集合が…―様々な要素の合体 一九六七年‐一九七六年
第5章 準備稿―サユーズムリトフィルム 一九六七年‐一九七六年七月
第6章 プリプロダクションと偽りの開始―マーリナ・ローシャ/サユーズムリトフィルム 一九七六年秋‐一九七八年
第7章 全体がまとまり始める―クラスナヤ・パフラ/サユーズムリトフィルム 一九七八年七月‐一九七九年七月
第8章 アニメーションの披露
第9章 一体何のアニメーションかね、ユーリー?―反応と余波と 一九七九年‐一九八六年
第10章 ネイティヴ・ラゲージ―一九八六年以後のノルシュテイン
附録
著者等紹介
キッソン,クレア[キッソン,クレア][Kitson,Clare]
英国のアニメーション研究家。1970年代初頭ロサンゼルス郡立美術館でのアニメーション・プログラムを主宰、78年ナショナル・フィルム・シアター(英国)とロンドン・フィルム・フェスティバルの企画者(プログラマー)となる。89年チャンネル4に入り、『ボブの誕生日』(Cartoon d’Or賞=ヨーロピアンオスカー受賞)、シリーズものとして『クラプストン・ビラ』(ブロードキャスト・マガジン賞受賞)など、多くの受賞アニメーション映画の委託制作を手がける。93年委託制作した『ヴィレッジ』でCartoon d’Or賞(ヨーロピアンオスカー)を受賞、また所属するチャンネル4も同賞受賞。99年英国のアニメーションへの貢献でASIFA特別賞受賞。同年チャンネル4を退職、翻訳(露語・独語)で修士号を取得後、サリー・インスティテュート・オブ・アート・アンド・デザイン大学の講師として研究を行なう。2008年アニメーション理論における画期的な業績でザグレブ・アニマフェスト賞受賞
小原信利[コハラノブトシ]
1950年生れ。72年東京外国語大学ロシア語科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
めぐみ@マトリョーシカ中毒
saku
ゆう
ペーパークリップ
-
- 電子書籍
- 幽遊菓庵~春寿堂の怪奇帳~ 五 富士見…