内容説明
端正な都会的感覚と穏かな悠然とした眼ざし。格調高い文章が醸しだす詩情と追憶、ユウモアとペイソス。―醇乎とした小沼文学のすべて。本巻には初期作品四作と未刊作品を収録する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
燃えつきた棒
29
読友さんのおかげで、また一人好きな作家が増えた。 面白うてやがて悲しきといった佇まいの端正な文章に、そこはかとなく漂う無常感。 おまけに作者は、僕の大好きな井伏鱒二に師事していたというのだから言うこと無し。 お気に入りは「村のエトランジエ」や「エヂプトの涙壺」の中の「断崖」や「砂丘」あたり。 2017/02/01
7kichi
2
初期創作が中心の全集本。744頁もあるのでズシリと重く、満員電車ではかなり辛いものがあるが、中身はいたって爽やかだ。念願の「不思議なソオダ水」が読めて幸せ。2014/08/08
Cresson
0
黒いハンカチから、ひかれて読むことに。悉皆おもしろかった。(悉皆という言葉を我が語彙に加えました(^^))2014/03/28