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著者等紹介
ネルダ,ヤン[ネルダ,ヤン][Neruda,Jan]
1834‐91。19世紀のチェコを代表する文学者。古都プラハの歴史地区マラーストラナに生れ育った。広範な知識と高い教養を身に付けたジャーナリストとして出発し、詩人、作家としても活躍した。19世紀ボヘミア文化の中核を成す一人であり、生涯フェイエトンを書き続けた。プラハ庶民の中に人生の根源からの声を聞いていたのであろう。文学手法、特に短篇や旅行記の手法は、後に世界的に活躍したカレル・チャペック等に多大な影響を与えた
竹田裕子[タケダユウコ]
1963年早稲田大学第一文学部露文科卒。同年チェコ共和国カレル大学哲学部チェコ語科入学。1966年同大を中退し、帰国。以後チェコ語通訳、翻訳等に従事し、現在は日本チェコ協会主催のチェコ語講座で教鞭も執っている
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感想・レビュー
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刳森伸一
2
フェイエトンは新聞の政治欄に載せる軽い記事のことで、ヤン・ネルダはそれを文学の一形式にまで高めたとのこと。確かに本書に所収されている各短篇は、プラハの歴史地区マラーストラナを舞台にした群像劇を形成している文学作品に他ならない。余所者に対して厳しかったりするなど、負の側面から目をそらすことなく、ユーモアと愛情を持って生きる市井の人々を見る慧眼が光る。2020/12/06
きゅー
0
フェイエトンとは新聞の記事形式のことを指しており、文芸時評、ファッションなどの話題を軽妙洒脱な文章で読ませるのが特徴とのこと。そのわりに、ヤン・ネルダによるフェイエトンは暗く、ジメジメしており後味が悪い。新参者に対し冷たく当たる、旧弊な市民の姿なんて読みたくないのに。