内容説明
風花舞う東北盛岡には詩的心情を醸成する空気が漲っているのかも知れない。十歳年長の賢治をして「あなたを尊敬する」と言わしめた数少ない文学の友、啄木・賢治と赤い糸で繋がれた森荘已池の手になる新発見の創作寓話第二弾。蛙に託した社会諷刺、人間世界の真実をも哄笑の内に抉る今なお新鮮な綺譚、あるいは笑劇と名付ける事が喜ばれるのか…むしろ大人のための掌篇童話。
著者等紹介
森荘已池[モリソウイチ]
1907年(明治40)盛岡市出身。本名、佐一(さいち)。1921年(大正10)盛岡中学に入学。在学中に創作をはじめ、校友会誌37・38号に発表。1925年(大正14)盛岡中学四年の時、宮沢賢治の訪問を受ける。詩人石川善助と往来。1926年(大正15)東京外国語学校ロシア語科入学、草野心平、高村光太郎と会う。1928年(昭和3)岩手日報社入社学芸欄担当、1939年(昭和14)の退社まで多くの俊秀を育てる。1933年(昭和8)宮沢賢治没。以降、賢治作品と賢治に関する文章を多数発表。賢治全集の編集に携わる。1940年(昭和15)小説集「店頭(みせさき)」(三芸書房・東京)刊行。収録作「氷柱」が芥川賞候補となる。1944年(昭和19)「蛾と笹舟」「山畠」で第18回直木賞受賞。以後、さらに地域に根ざした無数のエッセー、詩文を発表、後進の育成に寄与した。1994年(平成6)第4回宮沢賢治賞受賞。1999年(平成11)逝去
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感想・レビュー
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きゆやすか
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賢治の盟友森荘已池のユーモラス?な作品。巻末に「荘已池賢治の盛岡絵図」、「イーハトーブ散策図」があり、賢治の引用も。2016/08/01
cbsy
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なんだか、日本語の奥行きと拡がりを思い出す文章だった。 対象を“描写”したり、出来事を“記録”したりするのも文章だが、ここに綴られているのは“表現”する文章だった。 情景を想像させるという機能を持ちつつ、その連なり自体が心地好く響くのだった。 (宮沢賢治にも通ずる何かが、と思っていたら、出身地方が比較的近く、また両名には交流があったようだ。東北とはそういう情感を育む土地なのだろうか。)2015/04/30




