内容説明
江戸時代・徳川15人の将軍たちにヨーロッパの作曲家15人を重ねてみると、どうなるだろう。この大胆奇抜な発想のもとに、本書は書かれています。初代将軍・徳川家康から第15代将軍・徳川慶喜までの260余年の歴史は、ちょうどバロックが始まり、ロココ、古典派を経て、後期ロマン派の中頃までの時代にあたります。いまわれわれが聴く、ヨーロッパ音楽のほとんどが作られた時代でもあります。バッハは第5代将軍綱吉、モーツァルトは第9代将軍家重、そしてベートーヴェンは第10代将軍家治の時代にあたっています。徳川将軍15代と15人の作曲家たちのプロフィール、そしてさまざまなエピソードは、江戸の街のにぎわいを彷彿とさせ、作曲家と作品そしてピアノ発達史をたどることにもなります。
目次
バロック時代(創建の時代/武断政治;継承の時代/文治政治)
ロココ時代(改革の時代)
古典派時代
ロマン派時代(崩壊の時代)
著者等紹介
岳本恭治[タケモトキョウジ]
ピアニスト、音楽ジャーナリスト。1958年、東京生まれ。武蔵野音楽大学音楽学部器楽学科有鍵楽器専修ピアノ専攻卒業。国立音楽院ピアノ調律科にて学ぶ。ロンドン・トリニティカレッジグレード演奏家ディプロマを最優秀の成績で取得。NHK=FM放送をはじめ数多くのコンサートやリサイタルを開催する。演奏活動と共に、「ピアノ構造学」、「ピアノ改良史」及び「ピアノ奏法史」の研究者として活躍し、講演、レクチャー、執筆を国内外で行ない好評を得ている。日本におけるJ.N.フンメル研究の第一人者。2001年9月、スロヴァキアでの「ピアノ改良史」の講演を評価され、スロヴァキア、J.N.フンメル国際基金・文化遺産保護協会より「フンメル賞」を授与される。現在日本J.N.フンメル協会会長。スロヴァキア・J.N.フンメル国際基金・文化遺産保護協会名誉会員。スロヴァキア・ベートーヴェン協会会員
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