内容説明
山口県民は自尊心が強い。そうした気質を人々に芽生えさせ、かつ山口の地をドラスティックに変えたのは明治維新である。近代日本の立役者となったのは「薩長土肥」の4藩とされるが、なかでも長州藩は新政府内で重要な役割を果たし、薩摩藩と共に主導的な立場に就いた。そのときから築き上げた「長州閥」と言われる政治勢力は厳然たる力を持ち続け、山口は多くの人材を政治の場に送り込んだ。そんなわけで山口県民は「自分たちが日本を動かしてきた」という意識を持つに至ったが、維新の原動力となったかつての革新的気風はどこへやら、今や国内屈指の保守県と生まれ変わった。そしてその保守的で中央志向の気風は、山口県衰退の要因にもなっている。そんな理想と現実のはざまで揺れる山口県の実情と問題点を探っていく。
目次
第1章 山口県の歴史と気質
第2章 山口県ってどんなトコ?
第3章 寂寥感漂う山口県と長州人のいま
第4章 県都・山口市の攻勢が凄まじい県央の実状
第5章 伝統と新しさが交じる県北部の暗中模索
第6章 広島の属国化を食い止める岩国広域都市圏の攻防
第7章 いち早くまとまったのに一枚岩じゃない周南地域
第8章 九州のお隣・下関周辺はやっぱり異文化なのか?
第9章 人材確保が山口県の未来を拓く!
著者等紹介
鈴木士郎[スズキシロウ]
1975年東京都生まれ。編集者、ライター。生まれも育ちも先祖まで完全な江戸者
岡島慎二[オカジマシンジ]
1968年生まれのライター兼編集者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ジンベエ親分
りんふぁ
おい