出版社内容情報
今川義元を破り、美濃侵攻を開始する信行に、〝今孔明〟こと竹中半兵衛の知謀が牙を剥く!
内容説明
今川義元を討ち取り、日本国内に戦国大名として織田の名を知らしめた信行は、本格的な天下治平に向けていくつかの布石を打ちながら動き出す。信行の策に北条や武田といった強大な大名達が動きをみせている中、最初に立ちふさがったのは半兵衛こと竹中重治。今孔明と呼ばれる程の知謀が、襲いかかってくるのであった―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡本
94
WEB版既読。3巻発売に先立ちWEB版が完結。書籍版はどう進んでいくのかと思いながら表紙をめくると最終巻の文字が。織田包囲網編や十字軍編など後2巻は続くと思っただけに打ち切りエンドは残念。WEB版よりも書き足してるのはいいが、序章の寿桂尼紹介文に「今川氏真の生みの親」との一文が。WEB版には無い文章なので書籍版での追記なんだろうけど、これは一体?2018/07/07
sayan
8
史実に創作を盛り込んだ「物語」の魅力の一つは、定説を超えた登場人物の新しいイメージを作り出し、かつ読者を驚かせることではないか、と個人的に思う。本書の創作部分は、そういう意味で新鮮な切り口でテンポもよく、ある程度物語として成功したと思う。一方で、史実に枝葉を付けた箇所は説明が多く、迫力やリアリティが薄かった。転生歴史小説はほとんど読む機会はないが、過去に対するアドバンテージを著者がどう扱うのか、本来の使い方とはずれるが、情報の非対称性のなかで主人公と他の登場人物がどう活躍するのか、それも本書の魅力と思う。2018/08/18