感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
無能なガラス屋
5
アブラハムが利口でなかったことは、私にとって救いである。イザヤやヤコブ、エレミヤ、エリヤ、ダビデ等が愚かであったことは、私にとって唯一の慰めである。ペテロの軽卆さは、私の負担を軽減し、彼の、賢人ソロモンの愚行さえ私にとっては勝利の保証であるのだ。バルザックの無能ぶり、ミラーの道化ぶりは私をこよなく安心させてくれる。お利口な人間は、それに引き代え、また何と気の毒なことだ。彼等の特徴は、今にも偉大にして巨大な何かをしそうな素振りを示しはしても、実際には、殆ど何もしていないということである。2023/02/14