内容説明
作家たちは近代といかに向きあったのか―。言葉をとおして世界にかかわり、近代の諸問題に取り組もうとした二十世紀イギリスの作家たち―D.H.ロレンス、レイモンド・ウィリアムズ、ドリス・レッシング、ジョン・ファウルズ―の批評意識を、「読むことの系譜」から明らかにする。それは、文化と社会の根本にかかわる近代の「長い革命」(ウィリアムズ)のひとつの系譜でもあるのだ。
目次
第1章 価値評価、連続性、反復―D・H・ロレンスからニューレフトへ
第2章 二元論とその脱構築―「プロシア士官」と『羽毛ある蛇』におけるロレンスの思想体系
第3章 ジョン・ファウルズとロレンス―『ダニエル・マーティン』におけるインターテクスチュアリティ
第4章 読みと批評―初期レイモンド・ウィリアムズの文化論
第5章 ドリス・レッシングの戦略―『黄金のノート』における読むこと、書くこと、感情
第6章 幽霊とは何か?―『ダニエル・マーティン』における読むことと書くことのアレゴリー
著者等紹介
近藤康裕[コンドウヤスヒロ]
1980年、宮崎県に生まれる。2010年、一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程修了。博士(学術)。現在、慶應義塾大学法学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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