感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bo-he-mian
13
最近、「なんば歩き」のような、日本人古来の歩行術に興味津々だったので、そうした事の精神性について書いた本なのかと勝手に思い込んでいたら、ゼンゼン違った(爆)。本書は歌舞伎研究家・演劇評論家の郡司正勝氏による、エッセイのような内容。『歩く』というのは、郡司氏が'97年にポーランドで公演した舞台の題名だった。とはいえ「歌舞伎研究に民俗学の成果を導入し、芸態の持つ精神構造に光を当てた」と言われる著者の、ものの考え方は自分の好みに通じる部分が多く、けっこう面白かった。2021/08/04