出版社内容情報
門弟六千といわれ神儒を兼学し、後世大きな影響を与えた崎門学の祖・山崎闇斎の学問の特質を究明。
彼が尊信した朝鮮の儒者李退渓に関する論文も付録。
岡田 武彦[オカダタケヒコ]
著・文・その他
内容説明
敬義・存養の日本的朱子学の確立―門弟六千といわれ神儒を兼学し、後世大きな影響を与えた崎門学の祖・山崎闇斎の学問の特質を究明。彼が尊信した朝鮮の儒者李退渓に関する論文も付録。
目次
山崎闇斎(略伝;保科正之と闇斎;朱子学の表彰;朱子学継承の態度;人倫の尊重と異端排斥 ほか)
付録(闇斎学の精神―儒学を中心として;山崎闇斎―その精神というもの;楠門学と李退渓―闇斎の学と退渓の道;李退渓と元明儒学;退渓学の評価について ほか)
著者等紹介
岡田武彦[オカダタケヒコ]
明治41年11月兵庫県姫路市に生まれる。昭和9年旧制姫路高等学校を経て九州帝国大学法文学部支那哲学史専攻(当時)卒業。昭和33年九州大学教授。昭和35年文学博士。昭和41年米国コロンビア大学客員教授。昭和47年九州大学定年退官・中華学術院栄誉哲士。九州大学名誉教授。平成16年10月福岡市の自宅にて逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きさらぎ
1
著者に、「切実な体認を旨とし、「知」と「行」、それを貫くものとしての存養を重視した闇斎」という人物理解についての確信があるせいなのかと思うが、これでいいのか、何か単純化しすぎているのではないかと疑ってしまうぐらい明晰で判りやすく、分量の割には驚くほどすらすら読める。(その明晰さは、あるいは中国思想と日本思想の違いに淵源するのかもしれないが、そこは私などには判ることでもない。)ただ何せ著者が中国思想史専門の学者さんであるので、易の話と真っ向から中国思想史を論じた部分は全くついていけなかった。2015/04/26