内容説明
最近の世相は「家の制度は廃止された」といって、「家など守らなくてもよい」とか「死なば無になる。先祖などおらん」などと言う人も次第に多くなった。民俗学によって過去の庶民の精神的な歴史を知り、神や祖霊を含めた家族への深い愛情すなわち民俗学的信仰心をもって家を正しく守り、その崩壊を防がなければならないと思う。家の崩壊は国の崩壊につながるといわれている。
目次
第1章 離婚とタタリ霊
第2章 神と先祖
第3章 婚姻と家
第4章 無縁仏
第5章 晴と褻と穢
第6章家と女性
第7章 「家」についての考察―文芸作品を参考にして(「虚構の家」曽野綾子著;「崩壊の家」笹沢佐保著;「魚は水に、女は家に」田辺聖子著)
第8章 家と先祖(柳田国男の「家」の理論と現実の生活;家と先祖に対する理念の変化説と私の考察)