出版社内容情報
《内容》 好評「心筋細胞の電気生理学」「心臓の収縮・弛緩」に続くシリーズ第3弾。神経体液性因子は、生化学的・遺伝学的研究手法の普及により広範囲の多様な病態への関与が明らかになり、循環器疾患の病態の解明や治療法の開発に際していまや避けて通ることはできない。しかしながら不明な点も多く、イメージがつかみにくいと言われている。本書では、基礎と臨床的事項を関連づけることにより、断片的な記述は避けつつ、神経体液性因子を立体的にわかりやすく解説している。入門書としてあるいは再学習書として、医学生から臨床家まで幅広く有用。
《目次》
■Part 1 はじめに
―神経体液性因子の研究と臨床―
1 神経体液性因子の「発見」
2 神経体液性因子の基礎を理解する意義
■Part 2 神経体液性因子を知る
―循環器疾患の病態・治療とどのように関連しているか:
ミクロの事象を知り,マクロの現象を理解する―
3 カテコラミンと自律神経 ―血管作動物質の“王者”カテコラミン―
4 循環調節と自律神経反射
5 循環器疾患と圧受容体反射
6 心不全における交感神経活性の亢進
7 カテコラミン受容体
8 受容体の脱感作とは何か?
9 心・血管系におけるアドレナリン受容体
10 アドレナリン受容体はどのように心血管病の病態と関係しているのか?
11 βアドレナリン受容体からみた心不全の治療
12 βアドレナリン受容体遺伝子多型と循環器疾患
13 自律神経と心臓 ―自律神経機能の異常は循環器疾患の病態とどのように関
係しているのだろうか?―
14 レニン-アンジオテンシン系―組織RA系の「発見」により,重要性の認識が
ますます高まった―
15 キマーゼとACE ―Ang IIを産生する酵素は1つではない―
16 Ang II受容体の分類
17 レニン-アンジオテンシン系遺伝子多型と心血管疾患
18 RA系は心肥大・心不全の病態形成に中心的な役割を果たしている
19 組織RA系は血管局所において何をしているのだろうか?
20 心室リモデリングとAng II
21 活性酸素とAng II
22 ACE阻害薬およびアンジオテンシンII受容体拮抗薬
23 ACE阻害薬,アンジオテンシンII受容体拮抗薬による血管内皮機能の改善
24 慢性心不全患者の治療とACE阻害薬ならびにアンジオテンシンII受容体拮抗薬
25 アルドステロン ―体液量調節ホルモンから心血管傷害因子へ―
26 アルドステロンの腎作用と腎外作用
27 アルドステロンと病態
28 バソプレシン ―地味ではあるが重要なホルモン―
29 バソプレシンの生理作用と病態における役割
30 ナトリウム利尿ペプチド ―ナトリウム利尿ペプチドの発見により,心臓が新たな内分泌器官として認識された―
31 ナトリウム利尿ペプチドの受容体・分泌・生理作用
32 心不全の重症度のマーカーとしてのBNP
33 治療薬としてのナトリウム利尿ペプチド
34 エンドセリン ―わが国で発見された多彩な生物作用を有する強力な血管収縮因子―
35 エンドセリンの機能
36 エンドセリンは個体発生にも深く関与する
37 エンドセリンと心血管疾患
38 治療戦略としてのエンドセリン
39 アドレノメデュリン ―日本発の組織保護薬への臨床応用が期待される―
40 アドレノメデュリンの生理作用
41 アドレノメデュリンと心不全
42 セロトニン ―古い物質セロトニンの新たな機能―
43 セロトニンの作用
44 セロトニンと病態との関連
45 NO ―EDRF/NOの発見による血管内皮研究の新たな始まり―
46 心血管系の病態とNO
47 NOの生理的な心機能への影響
48 心不全とNO
49 種々の心血管薬とNO
■Part 3 基礎研究の知識を臨床にどう生かすか
―ミクロとマクロの統合の試み:21世紀の心臓病治療のために―
50 臨床との関わりの観点から神経体液性因子を考える
51 慢性心不全
52 心肥大
53 虚血性心疾患・急性冠症候群
54 心血管治療薬と反射性交感神経刺激
55 おわりに ―あとがきにかえて―
内容説明
本書は神経体液性因子と循環器疾患についての解説書であり、その読者としては医学生や研修医、あるいは臨床医の方々を主たる対象として想定している。
目次
1 はじめに―神経体液性因子の研究と臨床(神経体液性因子の「発見」;神経体液性因子の基礎を理解する意義)
2 神経体液性因子を知る―循環器疾患の病態・治療とどのように関連しているか:ミクロの事象を知り、マクロの現象を理解する(カテコラミンと自律神経―血管作動物質の“王者”カテコラミン;循環調節と自律神経反射;循環器疾患と圧受容体反射 ほか)
3 基礎研究の知識を臨床にどう生かすか―ミクロとマクロの統合の試み:21世紀の心臓病治療のために(臨床との関わりの観点から神経体液性因子を考える;慢性心不全;心肥大;虚血性心疾患・急性冠症候群;心血管治療薬と反射性交感神経刺激)
著者等紹介
川嶋成乃亮[カワシマセイノスケ]
神戸大学大学院医学系研究科循環動態医学講座循環呼吸器病態学分野助教授。1977年神戸大学医学部卒業。1982~1984年米国ボストン大学医学部およびロチェスター大学医学部留学(William B Hood教授およびChang‐seng liang教授)。1983年神戸大学大学院医学研究科修了。1985年兵庫医科大学助手(第一内科)。1992年神戸大学医学部助手(内科学第一)。1995年神戸大学医学部附属病院講師(第一内科)。2000年神戸大学医学部助教授(内科学第一)。2001年神戸大学大学院助教授、現在に至る(医学系研究科循環呼吸器病態学)。日本内科学会認定医、日本循環器学会認定専門医、日本循環器学会評議員、日本脈管学会評議員、日本心不全学会評議員、日本動脈硬化学会評議員、日本NO学会評議員、米国心臓学会(F.A.H.A.)、兵庫医科大学循環器内科非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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