出版社内容情報
《内容》 臨床研究の何たるか、その“サイエンス”をわかりやすく説き明かし、質の高い研究をデザイン、施行する方法、術を伝授する教科書であり、すぐれた実践書。13年ぶりに改訂、より工夫・洗練された内容になったほか、学習効果を高める「練習問題」がほとんどの章に設けられた。医学および広く保健医療分野で研究の第一歩を踏み出す人に必読の書。
《目次》
第1部 基本的要素
1 さあ、始めよう:研究の「解剖学」と「生理学」
研究の解剖学(構造):研究を構成する要素
研究の生理学(機能):研究のダイナミズム
研究をデザインする
まとめ
練習問題
付録:研究のアウトライン
2 研究テーマを考える
研究テーマの源
よい研究テーマの条件
研究テーマの決定と研究計画の作成
まとめ
練習問題
3 研究対象者を選ぶ:対象者の定義とサンプリング
基本的な用語と概念
選択基準
サンプリング
研究対象者のリクルート
まとめ
練習問題
付録:乱数表を用いてランダムサンプリングを行う方法
4 測定方法を計画する:定度と真度
測定のスケール
定度
真度
測定方法が備えるべき他の条件
保存試料の測定
最後に
まとめ
練習問題
付録:実施マニュアル
5 サンプルサイズを見積もるための準備:仮説と基本事項
仮説
仮説検定の統計学的基礎
その他の基本事項
まとめ
練習問題
6 サンプルサイズの決め方:その具体的方法
分析的研究および実験的研究におけるサンプルサイズの決め方
サンプルサイズ計算にかかわるその他の事項
記述的研究におけるサンプルサイズの決め方
サンプルサイズが固定されている場合の対応策
サンプルサイズを小さくする方法
情報が不十分なときのサンプルサイズの見積もり方
初学者が陥りやすい誤り
まとめ
練習問題
付録:サンプルサイズ表
第II部 研究デザイン
7 観察的研究をデザインする:コホート研究
前向きコホート研究
後ろ向きコホート研究
コホート内ケースコントロール研究とケースコホート研究
多重コホート研究と外部コントロール
コホート研究を企画する
まとめ
練習問題
8 観 察的研究をデザインする:横断研究とケースコントロール研究
横断研究
ケースコントロール研究
観察的研究のタイプを選択する
まとめ
練習問題
付録:関連の算出方法
9 観察的研究における「関連」から因果関係へ
偽の関連
「原因-結果」(因果)関係以外の真の関連
交絡への対処法――研究デザインの段階
交絡への対処法――データ解析の段階
どの対処方法を選ぶか
まとめ
練習問題
付録:交絡と補正
10 実験的研究をデザインする:臨床試験I
対象者の選択方法
ベースライン因子の測定
ランダム割り付け
介入の実施
まとめ
11 実験的研究をデザインする:臨床試験II
フォローアップとアドヒアランス
アウトカムの測定
結果の解析
臨床試験をモニタリングする
その他の実験的研究デザイン
新しい治療に対するFDAの承認をとるための手順
臨床試験の実施を決定する
まとめ
練習問題
付録:臨床試験の中間解析
12 医学的検査に関する研究をデザインする
診断検査の有用性を評価する
測定の再現性に関する研究
測定の真度(正確性)に関する研究
臨床判断における検査結果の有用性に関する研究
診断検査の実施可能性、コスト、リスクに関する研究
検査実施がアウトカムに及ぼす影響に関する研究
診断検査研究のデザインや分析における留意点
まとめ
練習問題
付録:観察者間の一致度の指標としてのカッパ係数の計算
13 既存のデータを利用する:2次データ分析、副次研究、系統的レビュー
利点と欠点
2次データ分析
副次研究
系統的レビュー
まとめ
練習問題
付録:メタアナリシスの統計学的手法
第III部 研究の実施
14 倫理の問題
倫理の原則
人を対象とした研究のための連邦政府のガイドライン
研究者の責任
その他の倫理的問題
まとめ
練習問題
付録:インフォームドコンセント
15 質問調査法をデザインする
よい質問項目と質問票のデザイン
質問票開発の手順
質問調査の実施方法
まとめ
練習問題
付録:喫煙に関する質問票の例
16 データ処理
変数の定義
データベースの作成とデータブック
データの入力と間違いの修正
分析用のデータセットを作成する
バックアップとデータセットの保存
まとめ
17 研究の実施:予備調査、質管理、研究計画の変更
予備調査
質管理の必要性
研究開始後のプロトコールの変更
まとめ
練習問題
付録:実施マニュアルと質管理チェックリスト
18 コミュニティ研究と国際共同研究
なぜコミュニティ研究や国際共同研究が必要か
コミュニティ研究
国際共同研究
まとめ
練習問題
19 研究申請書の作成と研究助成
申請書を書く
申請書の項目
すぐれた申請書の特徴
研究費の申請先を探す
まとめ
内容説明
本書では、患者を対象とした研究やトランスレーショナルリサーチから、疫学的研究、行動学的研究、公衆衛生学的研究、ヘルスサービス研究に至るまで幅広い範囲の研究を対象としています。
目次
第1部 基本的要素(さあ、始めよう:研究の「解剖学」と「生理学」;研究テーマを考える;研究対象者を選ぶ:対象者の定義とサンプリング ほか)
第2部 研究デザイン(観察的研究をデザインする:コホート研究;観察的研究をデザインする:横断研究とケースコントロール研究;観察的研究における「関連」から因果関係へ ほか)
第3部 研究の実施(倫理の問題;質問調査法をデザインする;データ処理 ほか)