出版社内容情報
《内容》 近年の目覚ましい技術革新により、客観的で重要な情報が容易に、しかも短時間で得られるようになったことで、急性腹症に対してもCTの有用性が俄かに高まっている。本来の優位性とも相俟って、今やCTを抜きにして急性腹症は語れない。
本書は、代表的・教育的な実際の症例を提示し、いかに早く正確な診断に到達し、またその診断結果を治療方針の決定にどう役立てるか、読者にシミュレーションの機会を与えた後、本著者ならではの明解さで重要なポイントを解説する。
全頁２色刷。必要に応じてノートや脚注を配し、ＣＴ画像を読む際に知っておきたい解剖や個々の急性疾患の知識の補完にも配慮。放射線科医はもとより、救命救急センターの医師、内科・外科双方の臨床医、研修医に必見・必読の好著である。
《目次》
I章 ヘルニア 症例 1-1 閉鎖孔ヘルニア嵌頓 1-2 閉鎖孔ヘルニア嵌頓，穿孔 症例 2-1 大腿ヘルニア嵌頓 2-2 鼠径ヘルニア嵌頓 2-3 外鼠径ヘルニア嵌頓(Richter型) 症例 3-1 鼠径部膿瘍 3-2 急性膵炎の鼠径部進展 症例 4-1 腹壁ヘルニア嵌頓 4-2 腹壁血腫 症例 5 腹壁ヘルニア・消化管穿孔
II章 婦人科疾患 症例 6-1 卵巣(黄体)出血 6-2 卵巣(卵胞)出血・ITP 症例 7-1 子宮外妊娠中絶(卵管流産) 7-2 子宮外妊娠中絶(卵管破裂) 症例 8卵巣類皮嚢腫破裂 症例 9 急性付属器炎 症例 10-1 卵巣奇形腫茎捻転 10-2 卵巣嚢腺腫茎捻転 症例 11妊娠子宮破裂
III章 虫垂炎・憩室炎 症例 12-1 急性虫垂炎・虫垂周囲膿瘍 12-2 急性虫垂炎・骨盤底膿瘍 12-3 急性虫垂炎術後骨盤底膿瘍 症例 13-1 上行結腸憩室炎 13-2 Ｓ状結腸憩室炎 症例 14-1 虫垂粘液腫・急性虫垂炎 14-2 盲腸腺癌・急性虫垂炎 14-3 急性虫垂炎
IV章 肝・胆・膵疾患 症例 15 -1 胆嚢結石・急性胆嚢炎 15 -2 急性気腫性胆嚢炎 15 -3 胆嚢癌 15 -4 黄色肉芽腫性胆嚢炎 症例 16 -1 急性化膿性胆管炎・炎症性偽腫瘍(肝) 16-2 総胆管嚢腫・膵石・膵管癒合不全 症例 17-1 細菌性肝膿瘍 17-2 アメーバ性肝膿瘍 17-3 肝膿瘍・被膜下膿瘍 症例 18-1 急性膵炎 18-2 重症急性膵炎 18-3 軽症急性膵炎
V章 腸炎・腸管虚血 症例 19 横行結腸肉芽腫 症例 20 ループス胃腸炎・膀胱炎 症例 21-1 上腸間膜動脈血栓症 21-2 上腸間膜静脈血栓症 21-3 虚血性大腸炎
VI章 イレウス 症例 22 絞扼性イレウス(腹膜索状物) 症例 23-1 中腸軸捻症 23-2 中腸回転異常，Ladd靭帯 症例 24-1 腸重積(GIST) 24-2 腸重積(Meckel憩室) 24-3 腸重積(腸管壊死) 症例 25-1 S状結腸軸捻症 25-2 盲腸軸捻症 25-3 胃軸捻症 25-4 大網軸捻症 症例 26 術後癒着性イレウス 症例 27-1 輸入脚症候群 27-2 輸入脚症候群 症例 28-1 胆石イレウス 28-2 腹腔鼠 症例 29-1 腹膜腔異物(gauzeoma) 29-2 悪性奇形腫腹膜播種 症例 30-1 イレウス(悪性リンパ腫) 30-2 イレウス(結腸癌) 30-3 イレウス(結腸癌)
VII章 消化管穿孔 症例 31 中毒性巨大結腸症(潰瘍性大腸炎) 症例 32-1 胃穿孔 32-2 消化管穿孔(Crohn病) 症例 33-1 気腫性腸炎 33-2 十二指腸壁内気腫・上腸間膜動脈症候群 症例 34-1 腹膜外気腫 34-2 腹膜外バリウム漏出・尿管閉塞
VIII章 腹腔出血 症例 35-1 肝細胞癌破裂(網嚢血腫) 35-2 肝細胞癌破裂(小網血腫) 35-3 穿刺生検後肝出血(腹膜腔血腫) 35-4 脾破裂 症例 36-1 大動脈瘤破 36-2 大動脈瘤切迫破裂 症例 37-1 大動脈解離(偽腔開存型) 37-2 大動脈解離(偽腔血栓閉鎖型) 37-3 大動脈解離・上腸間膜動脈血栓症
IX章 泌尿器疾患 症例 38 尿管結石 症例 39-1 急性腎盂腎炎 39-2 急性巣状細菌性腎炎(AFBN) 39-3 腎・腎周囲膿瘍 症例 40-1 気腫性腎盂腎炎 40-2 気腫性膀胱炎 症例 41 腎梗塞 症例 42 腎周囲血腫 索 引
内容説明
本書では、「ヘルニア」、「婦人科疾患」、「虫垂炎・憩室炎」、「肝・胆・膵疾患」、「腸炎・腸管虚血」、「イレウス」、「消化管穿孔」、「腹腔出血・大動脈解離」、「泌尿器疾患」の項目に分け、各項目において代表的、教育的な実際の症例を提示し、重要な点を解説した。
目次
１章 ヘルニア
２章 婦人科疾患
３章 虫垂炎・憩室炎
４章 肝・胆・膵疾患
５章 腸炎・腸管虚血
６章 イレウス
７章 消化管穿孔
８章 腹腔出血・大動脈解離
９章 泌尿器疾患
著者等紹介
荒木力［アラキツトム］
山梨大学医学部放射線科教授
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