出版社内容情報
《内容》 心臓病の病態生理を包括的に解説する最新の入門テキスト。発症メカニズムの基礎的な解説に重点をおき,図・イラストを多用して明解に呈示する。各章の記述は分子・細胞レベルからスタートして,心臓・血管という臓器,循環器系としてのシステムまで,最新の知見を含めてかなり詳細に,しかも,専門的になりすぎないで簡潔にまとめられている。患者に遭遇する時に必要な情報は網羅しながらも百科事典的ではないため,全体を読み通すことができる。ハーバード大学医学部の学生と教官の共同プロジェクトにより誕生した本書は,類書にない斬新かつ革新的な内容を誇る。既存のテキストに満足しない学生,研修医,専門医を瞠目させる書である。 《目次》 1基本的な心臓の構造と機能 心臓の解剖と組織/電気生理学の基礎/興奮収縮連関 2心音と心雑音 心周期/心音/心雑音 3画像診断と心臓カテーテル検査 心臓X線検査/心エコー/心臓カテーテル検査/心臓核医学検査/コンピュータ断層撮影 (CT)/磁気共鳴撮影 (MRI) 4 心電図 電気的計測―単一細胞モデル/心電図誘導システム/正常な心臓の電気的興奮の流れ/心電図の読み方 5アテローム性動脈硬化 動脈壁/動脈硬化病変/疫学的危険因子/血管壁の細胞成分/動脈硬化成立のメカニズム/動脈硬化の合併症 6虚血性心疾患 狭心症の病因/心筋虚血の病態生理/種々の虚血性心疾患/虚血の結果/狭心症の臨床的特徴/診断/自然歴/治療 7 急性心筋梗塞 病因/病理と病態生理/Q波梗塞と非Q波梗塞/臨床症状/診断/急性期の治療/合併症/梗塞後の危険因子の分類と管理 8 心臓弁膜症 リウマチ熱/僧帽弁疾患/大動脈弁疾患/三尖弁疾患/肺動脈弁疾患/人工弁/感染性心内膜炎 9 心不全 生理学/病態生理/代償機構/細胞レベルでの異常/増悪因子/臨床症状/予後/治療/急性肺水腫 10心筋症 拡張型心筋症/肥大型心筋症/拘束型心筋症 11不整脈のメカニズム 正常な刺激形成/刺激形成の異常/興奮伝導の異常/不整脈治療へのアプローチ 12不整脈の診断 徐脈性不整脈/頻脈性不整脈 13高血圧 高血圧とは何か?/ 血圧はどのように制御されているか?/本態性高血圧/二次性高血圧/高血圧の合併症/高血圧クリーゼ/高血圧の治療 14心膜疾患 解剖と機能/急性心膜炎/心膜液貯留/心タンポナーデ/収縮性心膜炎 15血管疾患 大動脈疾患/動脈閉塞をきたす疾患/動脈攣縮をきたす疾患:Raynaud現象/静脈疾患 16先天性心疾患 正常な心血管系の発生/胎児循環とその変化/主要な先天性心疾患 17循環器疾患に使われる薬物 陽性変力作用をもつ薬物/血管拡張薬/交感神経遮断薬/抗不整脈薬 /利尿薬/血栓薬
内容説明
循環器に関するすぐれた書籍が多く発行されているが、あまりに百科事典的で内容が膨大なため学生がもてあましてしまう面があった。そこで、本書は基礎の生理学と病棟や外来での診療をつなぐ掛け橋の役割を果たすことができるように企画した。
目次
基本的な心臓の構造と機能
心音と心雑音
画像診断と心臓カテーテル検査
心電図
アテローム性動脈硬化
虚血性心疾患
急性心筋梗塞
心臓弁膜症
心不全
心筋症
不整脈のメカニズム
不整脈の診断
高血圧
心膜疾患
血管疾患
先天性心疾患
循環器疾患に使われる薬物
著者等紹介
リリー,レオナルド[Lilly,Leonard S.]
Associate Professor of Medicine.Harvard Medical School Cardiologist,Brigham and Women’s Hospital Boston,Massachusetts
川名陽子[カワナヨウコ]
昭和51年東北大学医学部卒業。東北大学医学部麻酔学教室。昭和53年東京女子医科大学麻酔学教室。昭和56年日本赤十字社医療センター麻酔科。昭和63年東京大学医学部薬理学教室。平成6年東邦大学医学部麻酔科学第1講座。医学博士、麻酔指導医、ペインクリニック学会認定医
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