内容説明
生と死の接点にある限りない透明感!「クラムボンはわらったよ かぷかぷわらったよ」という不思議な言葉で知られる、賢治の代表作にして、傑作!―「やまなし」。吹雪の中で遭難した二人の前に現れた、ひかりの素足をもつその人は、宇宙全体をつつみこむような言葉を語る…。―「ひかりの素足」。
著者等紹介
ますむらひろし[マスムラヒロシ]
1952年、山形県米沢市に生まれる。1973年に「少年ジャンプ」への応募作「霧にむせぶ夜」で手塚賞を受賞。漫画雑誌「ガロ」編集部を経て、1977年から著者の代表作となる「アタゴオル物語」の連載が「マンガ少年」誌上で始まる。「アタゴオル玉手箱」シリーズで1997年度の日本漫画家協会賞を受賞。1983年から宮沢賢治作品の漫画化にとりくみはじめ、その業績により2001年に宮沢賢治学会イーハトーブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Naomi
14
宮沢賢治さんの世界を漫画で表現、素晴らしい!! 「やまなし」は、おもしろ学校の教材として取り上げてくださった作品で漫画だとどう描かれているのか興味深かった。あとがきから、ますむら氏がサワガニを実際に飼って観察して描いたことがわかった。初めて知った作品「ひかりの素足」悲しく切ないお話だけど、すごく良かった。世界は自分が捉えたとおりになる、みたい。「銀河鉄道の夜」の原型という言葉に納得~。2017/09/24
ochatomo
12
ハードカバー大判のコミック 宮沢賢治作品の漫画化に取り組む作者は1985年公開アニメ映画「銀河鉄道の夜」の画も担当 「やまなし」はオールカラーの絵本が有利に思えるが、「ひかりの素足」は表情・感情や舞台の劇画描写がわかりやすいだろう あとがき(賢治はサワガニ飼ってない、銀河鉄道の夜の原型)も理解が深まりよかった 初出はしんぶん赤旗日曜版2013~2014年 2015刊2021/02/12
まえじぃ
10
市の文学館で行われていた宮沢賢治展の物販にて購入。ますむらさんの講演会も行われていたのですが、要事前予約だったとのことで参加できず。残念…!『やまなし』は小6の時、国語の教科書で出会いました。学習後、図工で一番好きなシーンを描いたりしたので、とても印象に残っています。クラムボンという言葉やかぷかぷわらったよ、という独特な表現はずっとずっと私の中に残りつづけてきました。『ひかりの素足』はこの本で初めて読みました。妹トシさんが亡くなった後に書かれた話とのこと。永訣の朝のあの慟哭が思い出され、胸が詰まりました。2015/09/13
mugi
6
「ひかりの素足」の激しさ、恐怖、虚脱感(それこそ吹雪が止んだ後みたい)。に圧倒された後の、ますむらさんのあとがき。この先宮沢賢治をどう読むか変わるかもしれない。賢治の作品はイメージが先行しすぎる気がしていた。「きれい」「かなしい」「かわいそう」など。自分も賢治の文章を読むときにはそんなイメージを前提として、情景の意味を考えず感じる、感覚で読むという格好になってしまっていたが、実は風景の描写を一つ一つ汲み取っていくとかなり「演出的」な文章なのではないか?というのが本書での大きな気付き。光の明暗や色の描写を→2016/01/16
ななこ
6
先日読んだますむらひろし版「オツベルと象/虔十公園林」が面白かったので、こちらも読んでみました。「やまなし」は短いながらも海底の澄んだ水、キラキラと差し込む月光、音のない世界の描写が素晴らしい。「クラムボンはかぷかぷわらったよ」のフレーズ懐かしいです。「ひかりの素足」は吹雪の中を進んでいく兄弟の様子があまりにも痛々しくて可哀想で。でも読後は不思議とスッと晴れやかな気持ちになる作品。「銀河鉄道の夜」同様、何度も何度も読み返したくなります。ますむらさんのおかげで宮沢賢治の世界に触れることができて、感謝です。2015/10/31




