出版社内容情報
《内容》 疼痛治療における鎮痛薬使用について臨床、基礎両面から展望。また「オピオイド研究の新展開」では、ノシセプチンの新知見や、鎮痛薬の抗がん作用にまで話題が及んでいる。
内容説明
本書は1997年京都にて開催された第19回シンポジウムの主題のひとつであった「疼痛治療の現状と展望」における講演を基に再構成し、臨床と基礎の両面から疼痛治療における鎮痛薬使用の現状と問題点をさぐり、今後の課題までを含めてまとめたものである。さらに、最新の成果を「オピオイド研究の新展開」としてノシセプチン、受容体、また新たな作用をとりあげた。
目次
臨床(急性痛・慢性痛の治療とその問題点;脊髄くも膜下腔投与薬によるspinal antinociceptionの可能性と問題点;疼痛治療における自律神経作動薬の役割;VASによる痛みの評価とその問題点)
基礎(炎症性疼痛による脳・脊髄内オピオイドおよびα2アドレナリン受容体の変動;がん疼痛治療における鎮痛補助薬;新規κ作動薬、TRK‐820の薬理作用;オピオイドと中枢性の痒み;オピオイドによる精神機能の調節)
オピオイド研究の新展開(ノシセプチン/Orphanin FQによる疼痛関連行動;糖尿病動物の侵害受容閾値に対するnociceptin/orphanin FQの作用;クローン化オピオイド受容体を用いた拮抗性鎮痛薬の薬理学的性質の解析;鎮痛薬の抗がん作用)