内容説明
本書は従来あるエジソン伝のように、単なる成功物語であったり、超人・奇人ぶりだけにスポットを当てたものではない。衆知の業績や、有名なエピソードの、その背景までもが丹念な筆致で描き込まれた細密画である。そこには、ごく普通の人間が、人並みに悩み、傷つき、失敗しながら非凡な人生を獲得していく様が浮かび上がった。
目次
オランダから来た祖先
トマス・アルバ・エジソン誕生
幼少年期
「電信」との出会い
青年技師の企業家魂
通信技術の改良
電話―ベルとの競合
電話から生まれた蓄音機
「蓄音機」で一躍時代の寵児
「電球」で試行錯誤〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
桑畑みの吉
2
エジソンの伝記は多くの子供が夢中になって読んだことがあると思う。私もそんな子供の一人である。本書は本文だけで上下2段組の約560ページ、参考文献と索引が100ページもある。さぞかし子供時代のワクワクが蘇ると思って読み始めたが、予想に反して退屈に感じてしまった。とにかくディテールが細かすぎ。人名や地名を筆頭に、再婚相手の両親に関しての経歴とかエジソンの息子の誕生パーティーのメニュー迄もがこれでもかと詳細に記述されている。それなのにエジソンの少年時代については端折り気味だったりしてバランスも悪い内容だった。2020/10/18
まりこ
0
エジソンの成功の秘訣は人一倍よく働き成功するまで試行を重ねる不屈の精神、そして失敗してもただでは転ばない。齡80歳にして新しくゴムの研究に精力的に着手する様は唖然とするしかない。睡眠時間も短く、眠くならないよう食事は少なく、よく読書をし(小説も好んだ)効率的に時間を使った。運は信じておらず、もしあるなら自分ほど不運な男はおらず、99回の失敗の末にようやく欲しいものがひとつ手に入るのだからまず成果を疑ってかかることにしている。