内容説明
水曜日は学校がお休み。だからわたしはいつも本屋さんへいく。するとあのおじいさんも、きまって店にきた。どうしてそんな本を読むの?そんなに好きな本なら、どうして買わないの…。
著者等紹介
ネーマン,シルヴィ[ネーマン,シルヴィ][Neeman,Sylvie]
1963年5月9日、スイスのローザンヌに生まれる。初めての小説“Rien n’est arrive”(未訳)はマルグリット・デュラスを思わせる作風で注目をあつめた。現在、スイスのモントルー在住
タレック,オリヴィエ[タレック,オリヴィエ][Tallec,Olivier]
1970年8月28日、フランスのブルターニュ地方モルレーに生まれる。ストラスブール造形芸術大学、デュペレ応用芸術学校卒業。広告代理店にデザイナーとして勤務した後、フリーのイラストレーターとして活躍している。現在、パリ在住
平岡敦[ヒラオカアツシ]
1955年8月10日、千葉県に生まれる。早稲田大学卒業、中央大学大学院修了。大学でフランス語を教えるかたわら、翻訳家として活躍している。ミステリ作品の訳書が多数ある。一方、児童書の良書の翻訳につとめている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
85
毎週水曜日に本屋さんに行くのが日課の女の子は、お店で戦争の本を読んでいるおじいさんをみかけます。本を読みながら時々涙を拭っています。やがて短い言葉を交わすようになります。「この本がまだ売れずにいてほしいね」。もうすぐクリスマスという日。おじいさんはやってきましたが、お目当ての本は売れてしまい、悲しげに背中を丸めます……。日常の風景を描いて、悲しみや切なさ、小さな幸せが伝わってくる物語。スイス生まれのシルヴィ・ネーマンさんは〈マルグリット・デュラスの再来〉と注目される作家さんで、これが初の絵本との事。2015/03/28
新地学@児童書病発動中
83
小さな女の子とおじいさんの本屋でのあたたかな出会い。実際にこんなことが起こるかどうかは分からないが、本には人と人をつなぐ働きがあるのは確かだと思う。素朴でふんわりとした絵も良い。2014/01/12
はる
73
静かで優しい。いつも水曜日になると本屋さんにやってくるおじいさんと、そんなおじいさんが気になる少女。おじいさんが読んでいるのはいつも同じ「戦争」の本。どうして?……。絵がとてもいい。ずっと暗い色ばかりですが、ラストにようやく…。本屋の女性店員さんが素敵すぎる。2019/08/21
ままこ
61
毎週水曜日に本屋さんで出会うおじいさんと女の子のお話。ここの本屋さんはとても居心地良く素敵だ。本好きの人の優しさが詰まった絵本。クリスマスに読むのも良いかも。2017/11/29
ぶんこ
60
本屋さんにソファーがあって、そこで本を読んでいくお爺さん。不思議に思う女の子。図書館ではなくて本屋さん?と思うけれど、近くに図書館があるのは恵まれていることで、歩ける距離に無かったら本屋さんに行くでしょう。本屋さんのお姉さんの優しさに感動です。ステキなクリスマスプレゼント。胸がシ〜ンとなる優しい絵本でした。2019/08/26